昨今、韓国ドラマ界では出演料が高騰している。トップスターの1話あたりの出演料は“億”を越えており、韓国ドラマ製作会社協会が「自救策を探さなければならない」とするほどだ。
【写真】キム・ゴウンも!韓国は今、“一重まぶた女優”が熱い
2月4日、ミュージシャンのチョン・ジェヒョンのYouTubeチャンネルでは、キム・ゴウンが出演する動画が公開された。
キム・ゴウンは2012年に映画『ウンギョ 青い蜜』でデビューし、『その怪物』(14)、『コインロッカーの女』『メモリーズ 追憶の剣』(15)、『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』(18)、『ユ・ヨルの音楽アルバム』(19)などの映画や、ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(15)、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(16~17)、『ザ・キング:永遠の君主』(20)、『ユミの細胞たち』シリーズ(21、22)、『シスターズ』(22)に出演。現在は新作映画『破墓』(原題)の公開が控えている。
名実ともに韓国芸能界のトップ女優となったキム・ゴウンはこの映像で、俳優の出演料について「お金に値しなければならない」と発言し、注目を集めた。
最近、韓国ではトップスターたちの高騰するギャラに対して、韓国ドラマ製作者協会が懇談会を行い、合理的な出演料のガイドラインが用意されなければならないという指摘が相次いでいる。主演クラスの出演料が手に負えないほど跳ね上がり、ドラマの制作環境が萎縮しているという。
関係者のA氏は「主演俳優たちの出演料は、今や1話当たり10億(ウォン=約1億円)にまで達するのが現実だ。それでも、制作会社はドラマ編成が容易に担保される役者の要求に合わせて、1回当たり数億ウォンを支払いながら制作せざるを得ない境遇に置かれている。これは、再び制作費の上昇を煽る悪循環を生んでいる」と吐露した。
また、製作会社代表B氏は「最近、作品を準備しながら俳優たちのキャスティングを進めたが、1話当たりの出演料が4億ウォン(約4000万円)、6億5000万ウォン(約6500万円)、7億ウォン(約7000万円)を呼んだ。最近、出演料のヘゲモニー(主導的地位)がNetflixなどグローバルストリーミングサービス中心に行われているため、困難がある。実際には、メディアで見るよりも遥かに多い額を払っている」として、「中国は俳優の出演料が総製作費の40%を越えることはできず、出演料の中で主演クラスの額が70%を越えることはできないと聞いた。韓国も合理的かつ健康な生態系のための出演料ガイドラインが至急必要だ」と指摘している。
昨今の世界的な韓流ブームに支えられ、韓国コンテンツが人気を集めている一方、制作側にしわ寄せが行っているというわけだ。
こうしたなか、キム・ゴウンは「着実にヒット作を作り出しているが不安ではないか?」という質問に、「ヒットしなかった時、悲しみと不安はある。それは、俳優として受けるペイに対する一抹の良心と責任だと思う。私は冗談で“金に値する”と言っているが、本気だ」と明らかにした。
続けて「大衆文化芸術は、誰も見てくれなければ意味がない」とし、「私たちがいくら意味を込めて作品を作ったとしても、最大限多くの方々に見てもらいたいし、悪口を言われたとしても、むしろ見て悪口を言った方が良い」と話した。
キム・ゴウンの率直な「お金」発言と、「見て悪口を言ってほしい」というコメントが、単純に出演料を離れて、どれほど最善を尽くして本気で臨むのか推察させた。同時にデビュー13年目の主演級俳優として感じる責任感も表わした。
◇キム・ゴウン プロフィール
1991年7月2日生まれ。2012年の映画『ウンギョ青い蜜』で女優デビューした。新人だったものの存在感を見せつけて「東洋的な美女」だと注目が集まり、以降はドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『ザ・キング:永遠の君主』『ユミの細胞たち』『シスターズ』などに出演。特に『トッケビ』を通じて日本でも知られるスター女優の仲間入りを果たした。
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