韓国警察、G-DRAGONら麻薬疑惑の証拠掴めず批判続出…“無理な捜査”でイメージ低下など影響大きく

2023年11月21日 話題 #BIGBANG

韓国警察の“無理な捜査”が問題視されている。俳優イ・ソンギュンだけでなくBIGBANGのG-DRAGONまで、国立科学捜査研究院の毛髪精密検査で陰性判定が出たためだ。

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このため、「警察の捜査があまりに性急だったのではないか」という主張が力を強めている。

内偵の段階から確実に罪があるかのように強く捜査を進めていたにもかかわらず、証拠確保に相次いで失敗したことで、警察の捜査が萎縮するとの見通しも出ている。

G-DRAGONは去る11月6日、麻薬類管理に関する法律違反の疑いで警察に出頭し、簡易試薬検査を受けたが、陰性反応が出た。

その後、追加で毛髪と爪を採取し、国立科学捜査研究院に精密鑑定を依頼したが、やはり陰性判定だった。20日にこのような事実が知らされたことで、警察に対する世論が悪化した。

BIGBANG・G-DRAGON
G-DRAGON

韓国国内で噴出する「警察批判」

G-DRAGONに対する疑いは、先立って拘束起訴されたソウル江南区(カンナムグ)の高級クラブ室長の29歳女性A氏に対する取り調べ時の供述で明らかになった。

A氏の供述によると、昨年12月に自身が勤める高級クラブにG-DRAGONが訪れた際、「G-DRAGONが使用した怪しい薬袋を確認した」という。

A氏は警察の取り調べを受けた当時、G-DRAGONのほかイ・ソンギュン、財閥3世、作曲家、歌手志望生なども言及したと伝えられている。これを受け、警察は計10人の人物を捜査線上に乗せ、内偵を進めていた。

ただ、G-DRAGON以前にイ・ソンギュンも簡易試薬検査と毛髪精密検査で陰性と判定され、足の毛を採取しての追加検査でも定量不足で「鑑定不可」の判定が出た。つまり、3度にわたって証拠の確保に失敗したわけだ。

次々と証拠確保に失敗する警察をめぐっては、“無理な捜査”に対する批判が韓国国内で起きている。

捜査を通じて芸能人のイメージだけを傷つけ、大衆文化界に深刻なダメージをもたらしたという点で、日増しに批判は強まっている。

そもそも、イ・ソンギュンとG-DRAGONは内偵の段階で実名が浮上した。

証拠が不明確な状況でイ・ソンギュンの名前を公表し、各種映画やドラマに悪影響を及ぼしただけでなく、出演が予定されていたドラマ『ノー・ウェイ・アウト』(原題)からの降板も余儀なくされた。

また、各種広告企業からもネガティブなイメージを懸念され、“損切り”を食らった。弱り目に祟り目で道徳的問題も浮き彫りとなり、自身のイメージに深刻なダメージを受けた。

事実上、イ・ソンギュンの業界復帰は難しいとの見方も出ている。

G-DRAGONも同様で、自身がアンバサダーを務めるシャネルやBMWなど高級ブランドの広告映像から削除されるという不名誉な状況を経験した。

イ・ソンギュン
イ・ソンギュン

もっとも、警察は堂々としているという立場だ。捜査対象者が供述した内容を基に操作を行うのは、極めて常識的な判断だという話だ。

国家捜査本部の関係者は13日午前、ソウル西大門区(ソデムング)警察庁で行われた定例記者懇談会で「現在までに陰性判定が出たからと言って、それを“無理な捜査”というのは多少無理な判断がある」とし、「麻薬犯罪捜査は国立科学捜査研究院の鑑定結果だけでなく、関係者の供述、フォレンジック資料などを統合し、疑惑の可否を判断する」と伝えた。

続けて、「明白な証拠を確保する以前、立件前の内偵段階で該当の事実が知らされ、捜査が容易ではない状況だ。適法な手続きに従い、引き続き捜査を進める」と付け加えた。

また、高級クラブ室長A氏の供述をあまりに信じて捜査を進めたのではないかという批判に対しては、「捜査対象者がほかの犯罪に対して供述したのであれば、確認せざるを得ない」とし、「そのため、立件前に調査に着手したのだが、(外部に)知らされてしまった。比ゆ的に表現すれば、お粥になるかご飯になるかわからない状況で知らされたというわけだ」と、状況を指摘した。

この発言が出たことで、警察のセキュリティに対する批判の世論も広がった。

警察が犯罪を捜査することは当然だが、社会的に波紋を呼びかねない情報があまりにも簡単に流出し、罪のない被害者が出る事例は避けるべきだったのではないかと批判が寄せられている。

イ・ソンギュンとG-DRAGONをめぐる事件と関連して警察に対する不満が高まるなか、窮地に追い込まれた警察がどのように捜査を進めるのか、今後の動向を注目したい。

◇G-DRAGON プロフィール

1988年8月18日生まれ。本名クォン・ジヨン。2006年にBIGBANGのメンバーとしてデビュー。BIGBANGのリーダーで、グループ内ではラッパーを担当している。作詞・作曲、そしてプロデュースのスキルにも定評があり、数多くの楽曲をヒットさせた。2019年10月に除隊。2022年4月に『Still Life』を発表して約4年ぶりにカムバック。2023年6月にYGエンターテインメントとの契約が終了した。

◇イ・ソンギュン プロフィール

1975年3月2日生まれ。2001年、MBCのシチュエーションコメディ『恋人たち』(原題)でデビュー。2007年のドラマ『白い巨塔』韓国版で正義感の強い“チェ・ドンヨン(日本の里見脩二)役”を演じてブレイクし、『コーヒープリンス1号店』『パスタ~恋が出来るまで~』『ゴールデンタイム』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』と数多くの人気ドラマに出演した。映画『僕の妻のすべて』『最後まで行く』『パラサイト 半地下の家族』などでも高い演技力を発揮。プライベートでは2009年5月に女優チョン・ヘジンと結婚しており、同年11月に長男が、2011年8月に次男が産まれている。

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