韓国ドラマ界で“新境地を開拓した”と話題を集めた若手俳優がいる。チャン・ドンユンだ。
最近最終回を迎えた韓国のフュージョン時代劇ドラマ『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』(KBS2)では、女装男子を見事に演じた彼の存在感が光っていた。
【写真】“女装男子”登場の『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』。主演キャストが語る注目ポイントは
『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』は、韓国のポータルサイト最大手NAVERで連載されていた同タイトルのWeb漫画を原作とした、ロマンス時代劇。 “未亡人村”に潜入したチョン・ノクドゥと、妓生(キーセン、日本でいう芸妓のこと)見習いの女性トン・ドンジュという“わけアリ”の2人が繰り広げるラブコメディーだ。
劇中でチャン・ドンユンの演じたチョン・ノクドゥは、自らの出生の謎を解明するために女性に扮して未亡人村に潜入する青年。本物の女性と見紛うほどの美しさを披露しただけでなく、アクションやロマンスシーンといった幅広い演技で視聴者を魅了した。
『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』の撮影を終えたチャン・ドンユンは、「ノクドゥと自分は、実際に似ている部分が多い」と、キャラクターとのシンクロ率について語った。
「進取的でポジティブなところは、僕と似ている。ノクドゥがヒロインのドンジュとの仲を深めようとする方法も、異性に対する僕の態度と重なる点が多い。実際の僕の考え方が、ノクドゥにたくさん表現されているような気もする」
チャン・ドンユンは今回の撮影を機に、生まれて初めて長髪に挑戦したという。「6カ月以上長髪のまま過ごして、新しい魅力も感じた」と伝え、「最初は不便なことが多くて、カチューシャも付けていた。だけど、時間が経てば経つほど満足度が高まっていった。一度、長髪のキャラクターを演じてみたい。この髪型ならではの雰囲気がある」と意欲的な姿を見せた。
そんなチャン・ドンユンは、早くも次回作が待ち遠しい様子だ。
彼は目を輝かせながら「高校時代に詩を書いていたときから、社会的弱者に対する関心が大きかった」と明かした。学生時代は詩を書くことが好きで、高校時に現代詩文学青少年文学賞で金賞を受賞したこともあるという。
「社会の不条理を告発する記者や問題を暴く弁護士のように、正義感あふれる役を演じてみたい。詩人ではなく、ヒューマンドラマを通じて俳優としても“社会から疎外された人々を描き出すことができるのでは”、という挑戦意識を持っている」
『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』を通じて、新たな演技の道を開拓したチャン・ドンユン。常に情熱とチャレンジ精神にあふれる彼であるだけに、今後の活躍には目が離せない。(つづく)
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