韓国の大手芸能事務所SMエンターテインメントがEXOのメンバー3人が主張した“奴隷契約”に対して、真っ向から反論した。
【全文】「奴隷扱いだった」EXOメンバー3人が契約解除を通知
6月1日、SMエンタは2度目の公式立場を発表し、「EXOは当社が本当に大切に思っているアーティスト」とし、「そのため既存の専属契約が有効に維持されている期間でも、当社は2回もアーティストの精算料率を引き上げてきた」と話を切り出した。
続けて「アーティストがいつでも精算の根拠を確認できる状況の下、数年間精算をしてきており、これまでの精算過程で何の異見も提起されてこなかった」とし、「3人と新しい契約締結を議論する時点でも精算内容が問題になったことはなかった」と伝えた。
ところが、「アーティストの代理人が突然、新しく締結された専属契約を認められないと主張し始めた」とし、「その背景にはアーティストを揺さぶっている外部勢力がいるという情報提供が入り始めた」と説明した。
そして最終的に、代理人が「一方的に専属契約を解除すると当社に通知した」と述べた。
SMエンタ側は、ベクヒョン、シウミン、チェンが主張した清算過程と専属契約の不当性についても、具体的な説明で否定した。
特に、「いつでも閲覧が可能」な清算資料をアーティストの代理人が「別の目的のために要求している」とし、外部勢力について批判して法廷対応を予告した。
先立って同日、ベクヒョン、シウミン、チェンは法律代理人を通じて、SMエンタが清算の資料をまともに提供せず、“奴隷契約”を強要したと主張して専属契約の解除を通知した。
SMエンターテインメントの公式立場全文は、以下の通り。
◇
こんにちは。SMエンターテインメントです。
本日、ピョン・ベクヒョン、キム・ジョンデ、キム・ミンソク（以下「アーティスト」という）側の代理人が当社に専属契約解除の通知をしましたので、これに対する当社の立場を明らかにしたいと思います。
まず、EXOは当社が本当に大切に思っているアーティストです。そのため既存の専属契約が有効に維持されている期間でも、当社は2回もアーティストの精算料率を引き上げてきました。
アーティストがいつでも精算の根拠を確認できる状況の下、数年間精算をしてきており、そのように行われたこれまでの精算過程で何の異見も提起されていません。既存の専属契約が満了する時点を迎え、アーティストと新しい契約締結を議論する時点でも相互対等な地位の交渉を続けた末に、ピョン・ベクヒョン、キム・ジョンデ、キム・ミンソクの3人のアーティストはいずれも新しい専属契約を有効に締結し、その過程でも精算内容が問題になったことはありませんでした。
ところがアーティストの代理人が突然、新しく締結された専属契約を認められないと主張し始め、その背景にはアーティストを揺さぶっている外部勢力がいるという情報提供が入り始めました。
当社は大変戸惑いましたが、大切なアーティストの意思を全面的に尊重するために合意書を締結しようとし、その代わり、専属契約に違反する二重契約が締結されたわけではないという点を保障してほしいと要請しました。すると当初、先に合意書を締結しようと言っていたアーティストの代理人は、態度を変えて合意書締結に向けた議論を中断し、二重契約かどうかについて何の説明もなく、一方的に専属契約を解除すると当社に通知したのです。
1. 精算過程の透明性
- 毎月精算を進行、精算資料は常時閲覧可能
- 精算関連のアーティストからの問題提起なし
- いつでも閲覧できる精算資料であるにもかかわらず、別の目的のために“コピー”の提供を要求し、解除事由に持っていっている
第一に、精算資料がまともに提供されなかったという趣旨のアーティストの主張は、まったく事実ではないという点を具体的に説明します。当社は大衆文化芸術産業発展法の改正前まで年2回、改正後は毎月の精算を進めてきました。そして、その精算資料についてはアーティストが希望すればいつでも当社に来訪して確認できるよう協力し、アーティスト来訪時ごとに支出内訳については別途に提供したりもして、過去数年間の専属契約期間中、アーティストは精算方式に関して何の異議も提起しませんでした。
ところが先ほど申し上げたように、外部勢力が当社アーティストに接近して偽りのデマを広める一方、扇動をしながら当社との専属契約を無視して自分たちと専属契約を締結しても法的に大丈夫だというように提案しているという情報提供を受けることになりました。つまり、当社としてはアーティストが精算問題を提起したり、精算資料の一切に対するコピーの提供を求めたりする背景に、このような外部勢力の不当な底意があるのではないかと疑わざるを得ない状況だったのです。
これに対して当社は、アーティストが代理人ないし会計士などの専門家を同伴して、すでに確認できた精算資料の一切を再び閲覧でき、いくらでも詳細に点検できるようにするという事実を何度も説明し、最近では閲覧だけを許容する理由が上記の外部勢力など第三者への不当な提供が憂慮されるためだという点も、アーティストの代理人に十分説明しました。
それにもかかわらず、そもそもアーティストの代理人は精算資料を閲覧し、その内容を先に確認してみるという反応自体がなかっただけでなく、外部勢力などに対して提供しないという約束すらしませんでした。外部勢力と二重契約を締結したり、交渉したりしたことがあるのかという根本的な質問に対してさえ、何の応答もしないまま、機械的に当社が「精算資料のコピー」を提供しないため契約を解除するしかないという話だけを繰り返しました。
当社としては、アーティストの精算資料のコピーが外部勢力に提供されることは決して座視できない問題であり、それは、例えば精算の根拠となる様々な具体的な活動内訳が外部勢力に流れ込んだ場合、アーティスト3人を除くEXOの他のメンバーが不当な被害を受けかねないということです。これに対して当社はアーティストと外部勢力との間で二重契約が締結された事実があるか確認することを要求したのですが、アーティストの代理人はこれに対しては何の返事もしないまま、直ちに専属契約を解除するという公文書を送ってきたのです。
2. 既存の専属契約および新規専属契約の正当性および有効性
- 標準専属契約書に基づく契約
- 契約期間も有効性および正当性を最高裁判所が認める
- 2022年12月30日付で締結した新規専属契約の場合、メンバー側の大手法律事務所弁護士と共に細部条項まで協議して完了した契約
第二に、既存の専属契約および新規専属契約の正当性および有効性について説明します。当社は公正取引委員会、および文化体育観光部が制定、および勧告している標準専属契約書に忠実に従っています。
当該契約は、EXOの元メンバーであるファン・ズータオ（タオ）が提起した専属契約効力不存在確認の訴えにおいて、最高裁判所によってその有効性および正当性を認められたものです。それにもかかわらず、当社はアーティストを含むEXOメンバーたちと2回も付属合意書を締結し、アーティストにとって有利な精算料率に変更しており、これは契約上の義務がないにもかかわらず当社とアーティストの同伴成長を図るための措置でした。
力を入れて強調する内容として、当社はアーティストが十分な助力を受けられるようにしており、当社との深い議論を経て自由意志で再契約を締結できるよう保障しています。実際に当社所属グループのなかで少女時代、f(x)のメンバーなどは他の事務所と専属契約を締結し、特に少女時代の場合、メンバー3人が他の事務所に移籍した後も当社と共にアルバム発売およびSMTOWN公演など良い関係を維持しています。
一方で熟考の上で当社と再度、専属契約を締結した場合もあり、例えば東方神起やSUPER JUNIORなど多数のアーティストは、当社と2回も再契約を締結しています。
実際にアーティストは既存の専属契約終了を控えて再契約がまったく強制されない状況で、大型法律事務所の弁護士の助力を受けながら当社と十分な協議を経た後に、新規の専属契約を締結しました。
当社はEXOのメンバーたちと2021年6月から2022年末までの1年6カ月間の長い協議を経て、2022年12月30日付でメンバー7人と契約を締結しました。再契約はメンバーごとに軍服務時期が異なるため、開始時点がすべて違いますが、EXOというチームに対する重要性を知っていたので、メンバーはもちろん、会社も先に契約が終了するメンバーをはじめとして再契約について議論を進めました。
再契約を議論する過程で2022年4月からは、メンバーが選任した大型法律事務所弁護士も共に協議を進め、互いの意見を調整する過程を経ました。特に2022年11月中旬からの約1カ月間は、メンバー側の代理人と計8回にわたり修正案をやりとりし、専属契約書条項上のかなり細かい単語一つひとつまでも協議を完了しました。
このような状況にもかかわらず、アーティストが最近新しく選任した代理人は突然立場を変え、新規専属契約の効力を認められないと主張していますが、これは当社が情報提供を受ける内容が事実であることを十分に推察させるものです。
当社はEXO、そしてEXOを無限に愛し応援してくださるファンを守るために、ひいては当社のすべての所属アーティストを保護することが最大の目標です。そのために不当な金銭的誘惑と甘言異説、根拠のないデマでアーティストを惑わせ、チーム自体を瓦解させ揺さぶる外部勢力に対して強硬に対応します。
ありがとうございます。
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