『100日の郎君様』が、tvNドラマの新しい歴史を刻んで放送終了を迎えた。何よりも、ボーイズグループEXOのメンバー、D.O(ディオ、本名ド・ギョンス)の活躍が輝いた作品だった。
俳優とアイドル活動を兼業するグループのメンバーを指して"演技ドル"(演技+アイドルの造語)というが、いまやD.Oをこんな修飾語に閉じ込めるのはもったいない。彼は“信じられる俳優”へと成長した。
tvNの月・火曜枠で放送されたドラマ『100日の郎君様』は、1年を経てソンジュヒョン村に戻ってきたイ・ユル(D.O)がホンシム(ナム・ジヒョン)に求婚するという完璧なハッピーエンドで、10月30日に幕を下ろした。
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今回の作品でD.O(ディオ)は、眉目秀麗で文武まで兼ね備えた皇太子イ・ユルと、殺し屋の攻撃を受け記憶を失い、知らず知らずのうちに転落したウォンドゥクを演じ、相反する魅力を披露した。
初の時代劇、初の主演作で1人2役。ディオは容易ではないキャラクターを繊細に表現した。記憶を失ったにもかかわらず身についたままの皇太子の言葉遣いと態度は笑いを誘い、友も恋人も持つことのできない皇太子の虚しさは重い余韻を残した。
特に、記憶が戻ったイ・ユルがホンシムを恋しがり、静かに涙を流す“声なき涙”の場面は、D.Oの感情的な演技が絶頂に達した部分だった。
D.Oの真価は数値でも証明された。『100日の郎君様』の最終回は平均視聴率14.1%、瞬間最高16.7%と自己最高を記録。地上波を含め同枠ドラマのトップとなった。
tvNの視聴率の歴史も書き換えた。最終回の視聴率は『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『恋のスケッチ~応答せよ1988~』『ミスター・サンシャイン』に続き、tvNドラマの歴代視聴率4位を記録して。
韓国のトップアイドルグループであるEXOのD.Oとして注目を集めているだけに、初主演の座についた彼の挑戦にはやはり懸念の声が少なくなかった。
しかし、ベールを脱いだD.Oはビジュアル、演技、興行パワーまで非の打ちどころがなく、いまや"信じられる俳優"、"メロドラマの職人”、“新ロコキング”(ロマンティック+コメディー+キングを合わせた造語)の修飾語も手にし、これからの俳優としての活躍に多くの期待を集めている。
もちろん、一夜にして成し遂げた成果ではない。
2014年公開の映画『明日へ』を皮切りに『純情』『7号室』『あの日、兄貴が灯した光』『神と共に』、ドラマ『大丈夫、愛だ』『君を覚えてる』など、大小の作品で活躍し、成長してきた。
そんなディオが今回、『100日の郎君様』を通して、 “演技ドル”を越え立派な俳優としての地位を証明したのだ。作品ごとに印象的な演技を見せた“俳優ディオ”のこれからがさらに期待されるのは、ある意味当然ではないだろうか。
D.Oは12月に公開予定の映画『スイングキッズ』で反抗的な問題児ロ・ギスを演じ、新たな一面を披露する。
『100日の郎君様』症候群に続き、再び旋風を巻き起こすことを予告している。
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