まず、悲劇的な事件の主人公である双子の兄弟イルとウォル役で相反する2人の感情線とイメージを全て消化できる俳優を望んだキム・ソンス監督は、ボーイズグループGOT7所属の俳優パク・ジニョンを指名した。
「映画、ドラマまたはアイドルとして主に善良な顔を見せてきたが、その善良な顔と同時に冷たくて鋭いオオカミのような目を持っている俳優だと思った」とし、「イルとウォルを通じてパク・ジニョンが持っている色々なレイヤーを見せることができると感じた」と、キム・ソンス監督は彼の潜在力に深い信頼を送った。
また、イルの助っ人となる相談教師のチョ・スンウ役にはキム・ヨンミンをキャスティング。「柔らかい印象を持っているが、繊細で複雑な内面も同時に見せることができる演技力を持った俳優だと思う」と伝え、彼に向けた厚い信頼を示し、キム・ヨンミンもまたこれに応えるようにしっかりとした演技力で撮影現場ですべてのスタッフの感嘆を誘ったという。
ウォルの秘密を隠したまま少年院の仲間となったソン・ファン役は、時には恐怖に屈することもあるが、これを打破したい立体的な面を全て表現できる演技力の持ち主が必要だった。短編独立映画『ピーターパンの夢』(原題)でキム・ドンフィの演技に深い印象を受けたキム・ソンス監督は、彼をソン・ファン役にキャスティングし、“怪物新人”らしい底力を見せるよう頼んだ。
イルを消すためなら手段と方法を選ばないムン・ジャフン役にはソン・ゴンヒが名前を載せた。
「これまでソン・ゴンヒが見せてくれた模範生のようなイメージが、悪人でありながらもきれいで整った感じを持つジャフンと非常に似ていると思った」としてキャスティング理由を明らかに。
これまで見せた演技とは一味違うトーンのキャラクターに魅力を感じたソン・ゴンヒも、自分が持っているすべてのものを利用して暴力を振るう悪い面を持つムン・ジャフンのために、毎瞬間積極的な演技を繰り広げたことが知られ、期待感を増す。
無慈悲な暴力で少年院を恐怖に陥れる矯正教師ハン・ヒサン役のホ・ドンウォンに対してキム・ソンス監督は「私が会ったホ・ドンウォンの外面は、何も感じないが内面はひねくれているハン・ヒサンの両面性と矛盾することをよく表現できる感じがする俳優だった」と言い、彼の独歩的な存在感がキャスティングの理由だったことを伝えた。
制作陣の鋭い視線と明確な確信で俳優たちが持つ個性と演技スタイル、そして隠れた魅力まで全て溶かしたラインナップを完成させ期待を高める映画『クリスマスキャロル』は12月7日に公開する。