自由韓国党チャン・ジェウォン議員の息子として知られる、ラッパーのNO:EL(本名:チャン・ヨンジュン、19)が3500万ウォン(約350万円)で被害者と和解したことがわかった。
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これまでさまざまな論議を巻き起こしてきたNO:ELだが、今回は飲酒運転の事故ということで、失望は大きい。
チャン・ジェウォン議員にとっては誰よりもかわいい息子だが、世間からは次々と問題を起すラッパーとして、今一度認識された。
『東亜日報』は9月11日、「NO:ELとバイクの運転者Aさんが3500万ウォンで合意した」と報じた。
報道によると、NO:ELの弁護人は「通常の和解金よりも額が大きいのは事実だが、NO:ELに関連した報道が出続けており、急いで合意した」と述べた。また、最も議論になっている父チャン・ジェウォン議員を意識するかのように、「NO:ELの親が被害者に合意を勧めたり、今回のことに介入したりしたことはない」と強調した。
NO:ELは当事者であるAさんが書いた合意書を警察に提出した。ただ合意書によって、Aさんを傷つけた致傷容疑については参酌すべき事由になりえるが、飲酒運転と“運転手すり替え疑惑”には影響を及ぼさない。
和解金の額が大きく、飲酒運転に関連する新たな事実が毎日知らされているだけに、世論はさらに悪化している。
事の発端は9月7日午前。NO:ELはソウル麻浦(マポ)区の近くで、自分が運転するベンツでバイクとぶつかった。飲酒測定の結果、血中アルコール濃度は0.12%。免許取り消しレベルだったという。
許されるべきことではないが、ここまでであれば、飲酒運転による事故で終わっていたかもしれない。しかし事件は妙な方向に流れていく。それはNO:ELの陳述に問題があった。
事故直後は現場にいなかったB氏が登場し、「NO:ELの代わりに運転していた」と警察の調査で陳述しながら、“運転手すり替え疑惑”が浮上したのだ。
最終的にNO:ELは疑惑を認め、B氏について「知っている先輩」と明らかにして、大きな騒動となった。一方で、父チャン・ジェウォン議員の“介入疑惑”については、明らかにされていない。
NO:ELの立場からすれば、悔しい部分もあるだろう。自分が問題を起すたびに、関係のないはずの父チャン・ジェウォン議員の名前が挙げられることは、不便かもしれない。
ただ決して「悔しい」として終わらせる問題ではない。
ラッパーとして認められる前から、父が有名な国会議員であったためにNO:ELが広く認識されたことは事実であり、それを考えれば、もう少し自重して慎重になるべきだ。そもそも飲酒運転は、気をつければいいという問題ではない。当然守らなければならず、絶対にしてはならないことだ。
とある芸能界関係者は「彼が“ラッパー”NO:ELとして、自分の名前を知らせたかったのは当然だ。しかし実力よりも父の名前が先に知られただけに、NO:ELは責任のある姿を見せなくてはならない。また芸能人という特殊な立場を抜きに、当然守らなければならないのが飲酒運転だ」と強調した。
また「NO:ELが芸能活動を続けたいのであれば、これ以上の騒動はあってはならない。すでに世間の目は冷たい」と指摘した。
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