NHKの総合テレビで放送されている韓国時代劇ドラマ『不滅の恋人』。
15世紀の朝鮮王朝に実在した首陽(スヤン)大君とその弟・安平(アンピョン)大君の対立をモチーフにしつつ、その対立構図の中に1人の女性を加え、ラブストーリーの要素を軸にしながら展開していく史劇ロマンスだ。
まだ始まったばかりだが、すでに毎週欠かさず楽しみにしている視聴者も多いのではないだろうか。
何しろドラマのヒロインを演じているのは、同じくNHKの総合テレビで2018年4月から約1年間に渡って放映された韓国時代劇『オクニョ 運命の女(ひと)』で、主人公オクニョを演じたチン・セヨンだ。
『オクニョ』で日本でも有名になったチン・セヨンは、2018年10月と2019年6月に日本でファンミーティングも行っている。そんな彼女が再び韓国時代劇でヒロインを演じていることもあって、視聴しているファンもいることだろう。
【写真】時代劇『オクニョ』主役の美人女優チン・セヨンとはどんな人物か
ただ、チン・セヨンが『不滅の恋人』への出演を決めるまでは紆余曲折も多かった。
韓国で『オクニョ』が放映されたのは、2016年4月30日から2016年11月6日。年末の2016年MBC演技大賞では特別企画部門の女性優秀演技賞にも輝いた。22歳(1994年2月15日生まれ)にして一躍、人気女優になったわけだが、それから約1年近く、彼女はブランクを置いていたのだ。
女優業に疲れてしまったわけではない。
『オクニョ』主演前も、2012年には『カクシタル』と『蒼のピアノ』、2014年には『感激時代』と『ドクター異邦人』など、近代劇にラブロマンス、ロマンチックノワールに医療ドラマと、さまざまなジャンルの作品に出演してきた。
ただ、そんな彼女であっても『オクニョ』の撮影は過酷だった。初めての本格的な時代劇だったうえに、メガホンをとったのは“韓国時代劇の巨匠”とされるイ・ビョンフン監督だ。
イ・ビョンフン監督が手掛けてきた韓国時代劇はセリフが長く、重要場面ではロングテイクで撮ることで有名で主演クラスになると徹夜続きとなるが、そのような日々が『オクニョ』では7カ月間も続いたこともあって、心身をリフレッシュさせる必要があったという。
『オクニョ』撮影終了直後には「当分の間は史劇ドラマはやらない」とも思ったという。それもチン・セヨンらしいといえばらしいのだが、そんな彼女がなぜ、時代劇である『不滅の恋人』を選んだのか。
チン・セヨンは複数の韓国メディアとのインタビューで言っている。