マ・ドンソクは韓国映画界において立志伝的な人物だ。助演を経て主演に、韓国を越えて海外に、俳優を越えて企画制作者として。業界で大きくなっていく彼の存在感が、畏怖をも感じさせる。
マ・ドンソクが主演だけでなく企画、制作を手がけた映画『犯罪都市2』（原題）は、観客動員数1000万人突破を目前にしている。封切りから2日で100万、7日で400万、10日で500万、20日で900万人を動員し、6月8日までの累積観客数が950万人を超えた。新型コロナ以降、韓国初の1000万人突破へのカウントダウンに突入している。
2017年に公開された前編は「未成年観覧不可」にもかかわらず、観客動員数688万人を記録して未成年観覧不可映画のうち歴代興行3位を記録した。元々ヒットを期待していなかったため、“奇跡の映画”とも呼ばれた。
そして奇跡は続いた。厳密に言えば奇跡ではなく、“企画”の勝利だ。
マ・ドンソク率いる「犯罪都市」シリーズは世界観を拡大し、約8本ほどを準備していると噂されている。ハリウッドの「バットマン」シリーズのように毎回個性の強い悪役が登場し、ヒーローと戦う見込みだ。
悪役たちが人気を得ているが、その中心には断然「ヒーロー」マ・ソクト（演者マ・ドンソク）がいる。どんな状況でも信頼感を与え、観客を笑わせる「韓国型ヒーロー」がいるからこそ、悪役も輝くのだ。
マ・ドンソクは『犯罪都市』を通じて企画制作者としての力量を認められたが、簡単に手にした成果ではなかった。これまで地道に映画プロジェクトを進め、試行錯誤を経てきた。
マ・ドンソクと「チーム・ゴリラ」の作業によって「マ・ドンソク＝ジャンル」が構築され、多数の映画が作られた。この「マ・ドンソクワールド」を通じて新人監督たちがデビューをはたし、隠されていた俳優の原石が発掘された。 マ・ドンソクという1人のキャラクターがもたらした、良き影響力である。
そうするうちに、マ・ドンソクは舞台をグローバルに広げ、マーベル映画に参加する成果を収める。 昨年11月に公開された『エターナルズ』でギルガメッシュ役を務め、MCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）の一員になったのだ。マーベル映画で繰り広げられるマ・ドンソク特有のアクションは、映画ファンの胸を熱くさせた。
何よりも意味深いのは、まるでパラレルワールドのようにMCU（マ・ドンソク・シネマティック・ユニバース）も共存しているという事実だ。これについてマ・ドンソクは「僕が持つキャラクターたちを繋いで世界観を作ってくださったという点でとても感謝する」と伝えている。彼は今この瞬間にも、引き続き作品作りに励んでいる。
（記事提供＝OSEN）
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