映画『アラジン』(ガイ・リッチー監督)が、韓国で公開された歴代海外映画の興行ランキングで5位に浮上した。
7月16日、映画振興委員会によると、『アラジン』は累積観客動員数1032万5838人を記録した。これで『アラジン』は、1030万9432人を動員した『インターステラー』(2014)と、1029万6010人を動員した『アナと雪の女王』(2014)を抜いて、歴代海外映画の興行ランキング5位となった。
韓国における歴代海外映画の興行ランキングは、『アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019)、『アバター』(2009)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)の順となっている。
『アラジン』の記録更新は他にもある。
『アラジン』は5月に韓国で公開された歴代映画の最高ヒット作となり、また5月に公開された映画で初めて1000万人動員を達成した作品となった。ディズニー・ライブアクション映画で初の1000万人動員を達成した映画にもなる。
同時に、『アナと雪の女王』を抜いて、歴代ディズニー映画の最高ヒット作となり、ミュージカル・音楽ジャンルの最高ヒット作という記録まで打ち立てた。
『アラジン』の公開初日(5月23日)の観客動員数は、7万2736人。これは1000万人動員を達成した歴代映画のなかで、唯一となる10万人未満という少ない数字だった。にもかかわらず、現在はその140倍以上の動員数を記録し、“逆走行ヒット”という意味を加えた。
『アラジン』は公開53日目の7月14日午前、累積観客動員数1000万人を突破した。これで韓国映画を含む歴代25番目となる“1000万クラブ”に加入することになった。
そもそも『アラジン』は、あまりにも有名なアニメの実写版なので、キャスティングに対する懸念があった。しかし口コミによって公開6日目に100万人を突破すると、ヒット街道を走った。キャスティングの懸念は、俳優たちの演技力と魅力を通じて、むしろさらなる人気を引き出すきっかけとなった。
韓国映画ファンたちの高い関心に、メナ・マスードは「韓国の観客の皆さんに感謝の気持ちを伝えたかった」とし、「すべて皆さんの情熱と支持のおかげだ」と感謝の意を伝えたりもした。
映画の興行成績を集積するサイト『Box Office Mojo』によると、北米を除けば、韓国は6691万7343ドルの興行収入を記録し、日本(7917万6155ドル)に続き2位を記録している。
韓国で人気が爆発した理由のひとつは、“音楽”を挙げることができる。『アナと雪の女王』『ラ・ラ・ランド』『ボヘミアン・ラプソディ』などの“音楽映画”を好む韓国観客の好みに、しっかりとハマったという評価だ。
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『アラジン』の『スピーチレス(Speechless)』『ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World)』『アラビアンナイト(Arabian Nights)』などは、音源サイトのリアルタイムチャートで上位圏に上がり、その人気を証明した。歌を一緒に歌う応援上映まで行われ、音楽映画に対する関心の高さを再び示すかたちとなった。
また童話のような内容の『アラジン』は、“観やすい映画”という点も口コミで広がった。子供はもちろん、アニメ版を見て育った大人たちのおぼろげな郷愁を刺激し、観客をスクリーンに集めることができた。
多様なフォーマットの人気も見逃せない。