BTSの“兵役議論”に韓国大統領候補が持論を展開「ソン・フンミンは良くてBTSはダメなのか?」

2021年11月25日 話題 #兵役 #BTS

韓国野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)大統領候補が、BTS(防弾少年団)の兵役議論に言及した。

【関連】BTS最年長のJIN「兵役は義務、いつでも応じる」

アン・チョルス候補は11月25日、自身のフェイスブックを更新。

冒頭に「BTSは芸術・体育要員としての代替服務の資格が十分にあります」と綴り、韓国国会で討議された兵役法改正案と関連した自身の考えを伝えた。

アン・チョルス候補は「国会で兵役法改正案が討議されている。私は既存の芸術・体育分野に大衆芸術(大衆文化)を含めることが公平性と時代の流れに合致すると思う。ソン・フンミンは良くてBTSがダメな理由が理解し難い」と、2018年ジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得して兵役特例の対象となった、イングランド・プレミアリーグで活躍するサッカー韓国代表のソン・フンミンを引き合いに出した。

また、「“純粋芸術”は高級で、“大衆芸術”はそうではないという認識は旧時代の遺物だ。“21世紀のビートルズ”と呼ばれるBTSの音楽とパフォーマンスの芸術的価値が、クラシックジャンルに及ばない理由はない。歳月が経てばBTSの音楽もクラシックとなる」と強調。

さらには、「大衆音楽の兵役特例という枠が広がれば、ドラマや映画をはじめとする大衆芸術全般に拡散することを懸念する声も知っている。だが、国民的合意で純粋芸術と体育会に代替服務の恩恵を与えながら、大衆文化分野だけを例外に置くことはまた別の逆差別だ」と説明した。

アン・チョルス候補は最後に、「BTSが投げかけた話題に対し、政界が答えを出さなければならない番だ」と伝えていた。

BTS

「個人的損害のレベルを超えた国家的損失」

以下、アン・チョルス候補の投稿全文。

国会で兵役法改正案が討議されています。

大衆音楽人も芸術・体育要員に編入し、代替服務をできるようにしようという内容です。

私は既存の芸術・体育分野に大衆芸術(大衆文化)を含めることが公平性と時代の流れに合致すると思っています。

ソン・フンミン選手は良くて、BTSがダメな理由が理解し難いからです。

多くの国民が、2018年のジャカルタ・アジア大会でサッカー韓国代表の優勝を願いました。

ソン・フンミン選手が経歴を断絶することなく世界最高のリーグでプレーすることが、国家イメージの向上と国民の幸福増進に役立つという暗黙の国民的支持があったのです。

文化芸術分野に限定しても、純粋芸術ではあるが大衆芸術ではないという理由も納得できません。

“純粋芸術”は高級で、“大衆芸術”はそうではないという認識は旧時代の遺物です。

“21世紀のビートルズ”と呼ばれるBTSの音楽とパフォーマンスの芸術的価値が、クラシックジャンルに及ばない理由はありません。

歳月が経てばBTSの音楽もクラシックとなります。

韓国が魅力的な先進国となるには、国防力と経済力のような“ハードパワー”だけでなく、K-POPや韓流などの“ソフトパワー”も持ち合わせなければなりません。

すでに韓国の若者たちは文化芸術やスポーツ、科学技術のみならず、人文・社会・経済のすべての分野において世界最高レベルの卓越した実力を発揮しています。

問題は、卓越した実力を発揮する時期に、兵役を理由により多くの文化的貢献と国威宣揚ができる機会を持てない可能性があるということです。

これは個人的損害のレベルを超えた国家的損失です。

私は、BTSが国威宣揚と文化暢達など国益貢献度の高い他分野の若者と同様に、公正な機会が与えられ、代替服務ができることを願っています。

これは超格差技術研究者を含む第4次産業革命の核心人材など、科学技術人材に対する兵役特例を拡大すべきだという私の主張と同じ脈略です。

兵役の義務は公正と公平性のもとに守られなければならないということを、多くの若者も共感してくださるでしょう。

国防の義務は神聖です。

兵役の公正性はわが国民が決して譲れない価値です。

大衆音楽の兵役特例という枠が広がれば、ドラマや映画をはじめとする大衆芸術全般に拡散することを懸念する声も知っています。

ですが、国民的合意で純粋芸術と体育界に代替服務の恩恵を与えながら、大衆文化分野だけを例外に置くことはまた別の逆差別だと思われます。

少数の参加者のなかで入賞した純粋芸術分野の従事者は兵役の恩恵を受けるのに、世界中の数多くのアーティストと競争してトップの座に就いた大衆文化アーティストはなぜいけないのでしょうか。

私は、先端科学技術時代かつ少子化時代である現代では、軍の精鋭化と専門化のための兵力補充構造に進むことが根本的な解決策だという内容の準募兵制の公約を発表しました。

大衆音楽人の芸術・体育要員編入の議論が、準募兵制度の兵力構造改革問題などに発展・拡大することを願っています。

BTSが投げかけた話題に対し、政界が答えを出さなければならない番です。

【関連】BTSが兵役で利用しそうな「同伴入隊」とは何か

【関連】BTSは2022年に同伴入隊?「事実上の空白期間は約1年」の予想

【関連】「グラミーがBTSを拒絶?」『Butter』メガヒットも1部門のみの謎

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集