“未婚の母”を選んだ藤田小百合の育児バラエティ出演を李在明(イ・ジェミョン)知事が賛成

2021年04月01日 話題

韓国・京畿道の李在明(イ・ジェミョン)知事が、“未婚の母”を選んだ日本人タレント藤田小百合の育児バラエティ出演に賛成すると明かした。

【注目】家族観に悪影響?藤田小百合の育児バラエティ出演に賛否両論

4月1日、イ・ジェミョン知事はフェイスブックに「サユリ(藤田小百合)さんこそスーパーマン」というタイトルで文章を投稿した。

その文章でイ・ジェミョン知事は、「国民全員が主体的に堂々と生きていける社会が幸せな社会」とし、「一人で父母の役割を果たすと気丈に宣言したサユリさんを見て、素敵だと思った理由だ」と述べた。

続いて「サユリさんのKBS『スーパーマンが帰ってきた』出演の知らせに、一部から憂慮があると聞いた。馴染みのない社会文化に対する見慣れなさだろう」と見た。

そして「私はサユリさんの孤軍奮闘の育児を見たいと思う。すごく強く反対される方がいることを知っているが、広い心で見守ってみたらどうか」と提案した。

イ・ジェミョン京畿道知事

「正しい家族観に悪影響」?

先立って『スーパーマンが帰ってきた』の制作陣は3月23日、「サユリが新しいスーパーマンとして合流する」と発表し、「まだ撮影前で、具体的な放送時期は未定」と伝えた。

『スーパーマンが帰ってきた』は、有名人の父親が48時間、育児を担当する姿を扱ったバラエティ番組。母親が主要出演者として出演する事例は今回が初めてになる。

そのニュースが知られると、様々な意見が飛び出した。特に、韓国大統領ホームページに設置された国民請願の掲示板には、「非婚母の出産を助長させる地上波放送を直ちに中断してください」というタイトルの文章が投稿された。

その国民請願では「公営放送は正しい家族観を提示し、結婚と正常な出産を奨励する番組を作らなければならない」「青少年や青年に非婚出産という非正常な方式が、まるで正常であるかのように感じさせる日本女性を登場させるべきではない」などと主張した。

藤田小百合

一方でKBSの関係者は、「サユリの『スーパーマンが帰ってきた』出演が非婚を奨励するという主張は過度なものだ。時代が変わりながら多様な家族の形態が生まれており、サユリ家族もそのひとつ」と伝えた。

賛否両論があるなかで、京畿道知事まで意見を発表し、ますます注目が集まっている状況だ。

なお藤田小百合は、2007年の韓国KBS2『美女たちのおしゃべり』(原題)で顔を知らせ、数多くの番組に出演。2020年11月に日本で息子を出産。精子の提供を受け、自発的に未婚の母となることを選んだと明かした。

以下、イ・ジェミョン知事の投稿文全文。

サユリさんこそ“スーパーマン”

国民全員が主体的に堂々と生きていける社会が幸せな社会でしょう。一人で父母の役割を果たすと気丈に宣言したサユリさんを見て、素敵だと思った理由です。

サユリさんのKBS『スーパーマンが帰ってきた』出演の知らせに、一部から憂慮があると聞きました。馴染みのない社会文化に対する見慣れなさだと思います。

実際に、妻、2人の息子と幸せに暮らしている私にも、いくらかは不慣れな姿です。しかし私の家族形態が幸せだからといって、皆に強制することはできないのです。それぞれの価値観、人生の経路と環境に応じて、いくらでも千差万別の家族形態が形成されることがありますからね。

考えてみれば、家族の価値は、親の数にかかっているわけではないようです。長時間労働で母親と父親がいずれも子供と一緒に時間を過ごせないのであれば、育児休暇ができず、十分な休暇も一緒に楽しむことができないのであれば、それこそ幸せな家族の姿だと見ることは困難です。制度や社会文化的に家族形態を均一化するよりも、私たちの実際の生活を変える政治が必要な理由です。

私はサユリさんの孤軍奮闘の育児を見たいと思います。すごく強く反対される方もおられることも知っていますが、なにとぞ広い心で見守ってみたらいかがでしょうか。それが正しくても間違っていても、新しい時代の流れを参考にする機会になるからです。私たちがし烈に守るべきことは、今日を生きていく私たちの生活であり、制度や慣習そのものではないでしょう。

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