韓国でシンドロームを巻き起こしたドラマ『SKYキャッスル』、その10週間の足跡

2019年02月01日 テレビ

驚くべきシンドロームだった。昨年11月23日から放送され、最終回となる第20話の放送を控えた現在まで、韓国のすべての問題の中心に立ったドラマがある。『SKYキャッスル』(JTBC)だ。

韓国学閥主義を象徴するSKY(ソウル大学、高麗大学、延世大学)が構築した「彼らだけの城」を意味するタイトルを掲げた『SKYキャッスル』は、韓国最上流層の富・名誉・権力への執着と、それを永久に相続しようとする欲望に動員される子供たちへの教育風土、現行の大学入試制度の問題点などを興味深く描き出して、大ブームを巻き起こした。

一部の上流階級が子供に行う“高額入試コーディネート”をリアルに描きながら、それを通じて彼らの醜い嘘を一つひとつ暴き、謎の死と事故にまつわる秘密をめぐるサスペンスまで混ぜ合わせ、視聴者が一瞬たりとも気を抜くことができないドラマに仕上げた。

数多くの話題とパロディを生んだ『SKYキャッスル』は、2月1日を最後に全20話の幕を下ろす。

放送開始からの10週間、『SKYキャッスル』が残した足跡をまとめた。

(写真提供=JTBC)

視聴率1.7%→23.2%、“非地上波ドラマ”の新しい歴史

『SKYキャッスル』の熱気は、数字で証明されている。視聴率1%台から20%台という驚異的な伸びを見せ、“非地上波ドラマ”の最高視聴率を更新した。

昨年11月23日の第1話は1.7%という微々たる視聴率だったが、特別な宣伝もなく第10話で10.0%を超え、第18話では22.3%を記録。非地上波ドラマとしては、『トッケビ』(20.5%)を抜いて歴代最高視聴率を更新した。『トッケビ』が持っていた記録は、2年間破られなかった数字だ。

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さらに第19話では23.2%を記録し、自らが持つ最高視聴率を更新。視聴者の口コミ効果が成し遂げた成果だ。

出演者や演出陣の知名度ばかりを前面に出して、初回放送よりも低い視聴率で最終回を迎えるドラマが多いなかで、『SKYキャッスル』の叩き出した数字は驚くべき記録といわざるをえない。回を重ねるごとに視聴率が上昇した背景には、しっかりとした台本と俳優たちの熱演という“コンテンツ自体の力”があったといえる。

『SKYキャッスル』パロディ熱風

『SKYキャッスル』の人気をシンドロームと呼ぶのは、高い視聴率だけが理由ではない。

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