韓国でシンドロームを巻き起こしたドラマ『SKYキャッスル』、その10週間の足跡

2019年02月01日 テレビ

大衆の熱い関心はあちこちに現われた。放送のたびにポータルサイトのリアルタイム検索ワードに上がることはもちろん、『SKYキャッスル』の登場人物の声の物真似やカバーメイクアップなど、さまざまなコンテンツが再生産された。

特に劇中でカリスマ性を発揮した入試コーディネーター、キム・ジュヨン先生(演者キム・ソヒョン)の「完全に私を信頼しなければなりません」「イェソはメンタルが弱い子です」などの台詞とユニークなキャラクターは、さまざまなパロディを量産した。

バラエティ番組『ギャグコンサート』には『SKYキャッスル』をパロディにした「SKYキャンセル」が新設されたし、ソ・ジャンフン、キム・ヨンチョル、GFRIEND、宇宙少女、テヨンなどのスターもSNSを通じてドラマのパロディを披露し、笑いを誘った。

またドラマ出演者の服装からの声、イントネーションなどを完全に真似したユーチューバーたちは、高い再生回数を記録して話題を呼んだりした。

注目度が高かっただけに、「ネタバレ騒動」や「台本流出」などの悪材料が重なることも。サッカー韓国代表がアジアカップ8強進出に成功し、『SKYキャッスル』の放送延期が決まると、「放送延期」がリアルタイム検索ワードに上がるという珍事も起こった。

第2の全盛期を迎えた中堅俳優たち

俳優陣の好演も『SKYキャッスル』シンドロームの中心軸だ。特に中堅俳優たちの地に足のついた演技は、視聴者から“再発見”という好評を得た。

まずキム・ソヒョン、ヨム・ジョンア、イ・テラン、ユン・セア、オ・ナラ、キム・ジョンナンら女優陣が織り成したシナジー効果は驚異的だった。キャラクターの外見から鋭いセリフに至るまで、見事に演じ切った。その熱演は、上流階級の夫人たちのすさまじい欲望と、自分の子だけには最高の教育を与えたいと考える親の心情を見事に表現した。

(写真提供=JTBC)​​​​

特にキム・ソヒョンは、その演技力とカリスマ性で各種流行語を生み、“人生キャラクター”(その俳優がこれまで演じた最高のキャラクター)を更新した。キム・ソヒョンは『SKYキャッスル』を通じて、2008年のドラマ『妻の誘惑』で演じたシン・エリ役に続く、第2の全盛期を迎えた。

(写真提供=JTBC)

チョン・ジュノ、チェ・ウォニョン、キム・ビョンチョル、チョ・ジェユンなど男性俳優たちも、風刺や笑いでドラマのもう一つの軸を作った。そのなかでも注目を集めたのは、キム・ビョンチョルだった。

これまで『太陽の末裔』『トッケビ』『ミスター・サンシャイン』などで存在感を見せてきたキム・ビョンチョルは、『SKYキャッスル』で人気が爆発。緊張感あふれる劇中に笑いを生み、劇中でラーメンをたくさん食べたことで、実際にラーメンのCMに出演するまでに至った。

ドラマを超え、社会的な議論にまで

『SKYキャッスル』は単純なドラマとしてのおもしろさだけでなく、社会的にもさまざまな議論を呼んだ点が異例だ。

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