『おつかれさま』から『エマ』まで 1900年代後半を舞台にした“近代ドラマ”が韓国ドラマ界の新たな主流に

2025年08月31日 番組

1900年代後半を舞台にした近代ドラマが、韓国ドラマ界を席巻している。

【写真】『おつかれさま』IU♡パク・ボゴム、甘々SHOT

過去の時間を呼び起こし、現在の感覚を刺激するこのジャンルが、いま最も熱い潮流として定着した。

『おつかれさま』を皮切りに、『パイン ならず者たち』『エマ』、そして公開されたばかりの青春ロマンス『告白ヒストリー』まで、近代ドラマが相次いで登場し、全盛期を迎えていることを示している。

懐かしさと新鮮さを呼び起こす近代ドラマ

Netflixオリジナルシリーズ『おつかれさま』は、1960年代から2000年代までの済州という限られた空間を舞台に、エスン(演者IU/ムン・ソリ)、グァンシク(演者パク・ボゴム/パク・ヘジュン)、そしてクムミョンへと続く世代の人生を描いた。

『おつかれさま』
(画像提供=Netflix)『おつかれさま』

済州方言で「本当にご苦労さまでした」を意味するタイトルの通り、必死に生き抜いてきた親世代と、これからを生きる子世代へのオマージュとして企画された本作は、世代を超えた共感を呼び、視聴者の涙を誘った。

特に女性キャラクターたちの物語が強い余韻を残した。女中奉公の枷から抜け出そうとしたクァンレ、そして娘クムミョンには違う道を歩ませたいと願ったエスンへと続くストーリーは、厳しい現実の中でも希望を失わない韓国女性の姿を映し出した。

さらに、いつもそばで支えるグァンシクや、娘の人生を支える家族愛が加わり、涙と笑いを同時に呼び起こした。グァンシクの人物像は、現実的でありながら理想的な父性愛を描き、視聴者に大きな感動を残した。

『おつかれさま』
(写真提供=Netflix)『おつかれさま』

600億ウォン(約60億円)を投じた大作でありながら、制作費ではなく人物たちの人生がまず記憶される点も注目すべきだ。毎週4話ずつ公開する方式は、視聴者の感情を丁寧に積み上げ、最終的に「竜頭竜尾」と評されるほど完成度の高い物語で幕を閉じた。

ディズニープラスの『パイン ならず者たち』は、1977年の新安(シナン)沖の宝船をめぐる欲望と裏切りを描いた。

『パイン ならず者たち』
(画像提供=ディズニープラス)『パイン ならず者たち』

元朝の貿易船が沈没し、水没した高麗青磁をめぐり、グァンソク(演者リュ・スンリョン)と甥ヒドン(演者ヤン・セジョン)、そしてそれぞれ異なる利害関係を持つ人々が“一攫千金”を夢見て集まってくる。

陶磁器を引き揚げれば金持ちになれるという希望の下、詐欺師、事業家、チンピラ、潜水士が入り乱れるが、皆が自分の取り分だけを狙う貪欲さゆえに協力は崩れ、破局へと向かう。引き揚げと騙し合い、殺人が繰り返される物語は単純に見えながらも、無謀に突き進む人間模様そのものが時代劇ならではの風景を描き出す。

ヤン・セジョン
(写真提供=ディズニープラス)『パイン ならず者たち』のヤン・セジョン

このドラマの力は壮大な叙事よりも、個性的なキャラクターにある。カン・ユンソン監督特有の人物描写で、わずかな登場人物でさえ強烈な印象を残す。その中でもイム・スジョンが演じたヤン・ジョンスクは、作品の軸を担った。

会長の妻で金に執着するヤン・ジョンスクは、唯一頭脳を駆使して場を主導する人物として緊張感を高める。素朴だが無謀な村人たちの中で戦略を持つ唯一の存在として、イム・スジョンは強靭な生活力を持つ欲望の化身をカリスマ性豊かに演じ、原作を超えるキャラクターを作り上げた。

Netflixシリーズ『エマ』は、1980年代の忠武路(チュンムロ、韓国映画の中心地)を舞台に、成人映画全盛期の風景を新たに描き出した全6話のコメディだ。

『エマ』
(画像提供=Netflix)『エマ』

イ・ヘヨン監督が演出した本作は、話題作『愛馬夫人』の制作過程を題材にしつつ、単なる再現ではなく女性の視点から再解釈し、当時の映画界の暴力性と矛盾を風刺する。

まるで当時の忠武路を再現したかのようなセットと華やかな色彩は、当時の空気を生々しく呼び起こす。トップスターのチョン・ヒランを演じたイ・ハニは、洗練された衣装や方言を加え、立体的なキャラクターを作り上げた。

イ・ハニ
(写真提供=Netflix)『エマ』のイ・ハニ

作品は権力と資本の中で女優たちがどのように消費され、抑圧されていたかを鋭く描き出す。シン・ジュエ役のバン・ヒョリンが忠武路の厳しい現実に立ち向かい成長していく過程や、チョン・ヒランとの微妙な連帯が違和感なく表現され、女性キャラクターの確かな変化を中心に据える。

また、当時の検閲制度や『愛馬夫人』の漢字変更エピソードまで取り入れ、時代のアイロニーを浮き彫りにした本作は、単なるノスタルジードラマを超え、過去を現在の言語で風刺する社会的メッセージへと拡張された。

8月29日に公開されたNetflix映画『告白ヒストリー』は、1998年が舞台だ。

『告白ヒストリー』
(画像提供=Netflix)『告白ヒストリー』

人生最大の告白を控えた19歳の少女パク・セリ(演者シン・ウンス)が、長年のコンプレックスである強い天然パーマを伸ばす作戦を計画するなか、転校生ハン・ユンソク(演者コンミョン)と出会い展開する青春ロマンス映画だ。

映画『力を出す時間』(原題)で第25回全州国際映画祭大賞を受賞し、国内外の著名映画祭に招待され、感覚的な演出を認められたナムグン・ソン監督の新作であるため、期待が集まっている。

1900年代後半を舞台にした近代ドラマのブームについて、文化評論家チョン・ドクヒョン氏は「漠然と時代像を描いた過去の作品と違い、最近の作品は具体的な事件を中心に物語を展開するため集中力が高い」とし、「その事件を通じて時代全体を見渡すので、響きが大きくならざるを得ない」と説明した。

さらに「近代ドラマは基本的にレトロな感性を刺激する。当時を生きた世代には温かさを、若い世代には新鮮さと驚きを与える」と付け加えた。

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