突然この世を去ったイ・ソンギュンさんを脅迫し、約3億ウォン(約3000万円)を脅し取った遊興店の女性室長に、控訴審で1審より重い実刑が言い渡された。
7月16日、仁川地裁刑事控訴3部(チェ・ソンベ部長判事)は控訴審判決公判で、恐喝などの容疑で起訴された女性室長A氏(31)に対し、懲役3年6カ月を言い渡した1審判決を破棄し、懲役5年6カ月を言い渡した。
A氏は裁判所の保釈許可で釈放されていたが、控訴審判決により法廷で再び拘束された。
また、裁判所は同じ容疑などで起訴された元映画女優B氏(30)に対しても、1審で言い渡された懲役4年2カ月を破棄し、懲役6年6カ月を言い渡した。
A氏は2023年9月、イ・ソンギュンさんに電話をかけ「携帯電話がハッキングされて脅されている。口止めのためにお金が必要だ」などと話し、3億ウォンを脅し取った容疑で拘束・起訴された。
警察の調査の結果、当時A氏を脅していたハッキング犯は、普段から同じアパートに住み親しくしていたB氏であることが後に判明した。
B氏はA氏から金を受け取れなかったため、2023年10月に1億ウォン(約1000万円)を要求してイ・ソンギュンさんを直接脅迫し、最終的に5000万ウォン(約500万円)をだまし取った。
1審でA氏は懲役3年6カ月、B氏は懲役4年2カ月の判決を受けたが、これを不服として控訴した。
控訴審の裁判部は、A氏について「自分を信頼していた被害者に、(B氏が要求した金額よりも)さらに多い金額を要求した」とし、「被告は被害者(イ・ソンギュンさん)を脅迫して恐怖心を与え、被害者は関連する憶測報道が出ると“極端な選択”をした」と説明した。
さらに「被告が死亡の原因を提供したことは否定できず、遺族はいまも極度の苦痛を訴えており、被害も回復されていない」と述べ、「保釈後の態度を見ても、被告が真摯に反省しているのか疑わしい」と判断した。
また、B氏については「被告は麻薬犯罪を口実に有名俳優を脅迫しようとしたが未遂に終わり、恐喝金を受け取ることに失敗すると、直接恐喝を行った」とし、「複数の名義不明SIMカードを購入し、ハッカーを装って犯罪を行うなど、犯行の質が悪い」と述べた。
なお、A氏やB氏から脅迫を受けていたイ・ソンギュンさんは、麻薬投薬に関する複数回の捜査でもすべて陰性判定を受けていたが、関連疑惑の報道が相次いだ2023年12月、突然この世を去った。
◇イ・ソンギュンさん プロフィール
1975年3月2日生まれ。2001年、MBCのシチュエーションコメディ『恋人たち』(原題)でデビュー。2007年のドラマ『白い巨塔』韓国版で正義感の強い“チェ・ドンヨン(日本の里見脩二)役”を演じてブレイクし、『コーヒープリンス1号店』『パスタ~恋が出来るまで~』『ゴールデンタイム』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』と数多くの人気ドラマに出演した。映画『僕の妻のすべて』『最後まで行く』『パラサイト 半地下の家族』などでも高い演技力を発揮。プライベートでは2009年5月に女優チョン・ヘジンと結婚しており、同年11月に長男が、2011年8月に次男が産まれている。2023年12月27日、48歳でこの世を去った。
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