SMエンターテイメント(以下、SM)の創立者であり「K-POPの父」と呼ばれるイ・スマンが、Amazon Prime Videoのドキュメンタリー『イ・スマン:キング・オブ・K-POP』を通じて自身の音楽人生を振り返った。
5月13日に世界同時公開された本作では、イ・スマンが歩んできた道のりだけでなく、SMを退社した後に新たに立ち上げた「A20エンターテインメント」での未来も描かれている。
イ・スマンは「裕福ではなかった」と語る。戦後の貧しい家庭で育ち、音楽に夢中になった彼は、両親の反対を押し切って密かに歌手の道へと進んだ。1981年、政治的混乱の中でアメリカ留学を選び、「いっそコンピューターを学ぼう」と新たな道を模索したという。
その後、SMを設立し、H.O.T、BoA、東方神起、EXO、aespaなどを世に送り出し、K-POPを世界へ広げたイ・スマンは、「音楽とはメロディーや歌詞だけでなく、ダンスやパフォーマンス、映像までを含めた総合芸術だ」と語り、自身の“カルチャーテクノロジー”哲学を披露した。
ドキュメンタリーでは、東方神起の専属契約を巡る紛争、SHINeeのジョンヒョンさんやf(x)のソルリさんの悲劇、K-POP業界の影の部分までも隠すことなく描かれている。
イ・スマンは作中で「荒野に出なければならなかった」と淡々と語り、それを“試練と再起の場”と表現。「新たな試練こそが、新たな未来を呼び込む」と信じていると明かした。
同作の試写会には、SUPER JUNIORのシウォン、SHINeeのテミン、少女時代のヒョヨン・ティファニー・サニー、新人ガールズグループA20のメイらが出席。イ・スマンは「アーティストたちがいなければ、今の私は存在しない」と語り、「私の弟子ではなく家族だ」と感謝の思いを伝えた。
また、SM時代を共にしたプロデューサーのユ・ヨンジンやKENZIE、ドキュメンタリーの監督であるティン・フー、そしてAmazonにも謝意を表した。
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