「ジャンルは“推理”にとどまらない」俳優陣が自信を語る注目作がついに公開される。
5月14日、ソウル・JWマリオット東大門スクエアで、Disney+オリジナル『ナインパズル』の制作発表会が行われ、キム・ダミ、ソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシク、そしてユン・ジョンビン監督が登壇した。
本作は、謎めいたパズルのピースが残された10年前の殺人事件の唯一の目撃者であり、プロファイラーのユン・イナ(演者キム・ダミ)と、彼女を容疑者だと信じて疑わない刑事キム・ハンセム(演者ソン・ソック)が、連続殺人事件の秘密を暴いていく予測不能な本格心理サスペンスだ。
制作発表会に先立ち行われたフォトタイムでは、俳優たちがそれぞれの役柄に合った個性を披露。劇中で“捜査班の末っ子”刑事を演じるヒョン・ボンシクは、頬ハートを作って登場し、愛嬌をふりまいた。実際にこの日集まった男性陣の中でも最年少だ。
一方、チーム長を演じるキム・ソンギュンは、堂々としたポーズで刑事らしいカリスマを発揮。ソン・ソックも引き締まった体と眼差しで、まるで本物の刑事のようなオーラを放っていた。
プロファイラー役のキム・ダミは、ミステリアスな表情でカメラを見つめ、ソン・ソックと腕を組む“共助ポーズ”で会場を盛り上げた。
『ナインパズル』についてユン監督は、「基本的には推理劇だが、現実と非現実の境界にある“マンガ的な世界観”を意識して演出した」と語る。衣装や美術、小道具に至るまで、可愛らしさや意外性のある演出を追求したと。
また、特別出演俳優のキャスティングについては「毎話ごとに存在感が必要だったため、演技力とインパクトのある俳優を人脈総動員で集めた。20年の映画人生の全てをかけた」と明かし、チ・ジニの出演がソン・ソックとの縁で実現したことにも言及した。
また、現場には極度の“内向型”が揃っており、ソン・ソックとヒョン・ボンシクはお酒が苦手だったこともあって、飲みの席で親睦を深めるのが難しかったという。そうした中で、主なコミュニケーション手段となったのがカカオトーク。ユン監督は「カカオトークでケミストリーを築いていった」と語り、会場を和ませた。
出演のきっかけを聞かれたキム・ダミは「台本を読んだとき、続きを読まずにはいられないほど引き込まれた。感情のまま動く一方で、心に痛みを抱えたプロファイラーという設定に惹かれた。子どものような無邪気さと、内面の弱さを両立して表現したかった」と語る。
「ジャンル作品に挑戦するのは初めて」というソン・ソックは、「元々ユン監督のファンで、とても緊張した。キム・ダミさんとの相性が本当に良く、自然と頼れる存在になった」と愛を伝えた。役柄については、「10年間、唯一解決できなかった事件に執着する、出世もままならない刑事。ビーニーを被る設定は、実際の刑事の服装規定を調べたうえで取り入れた」と教えてくれた。
ソウル漢江警察署の捜査班2のチーム長で、原理原則を守るヤン・ジョンホを演じるキム・ソンギュンは、キャラクターについて「犠牲者の葬儀にも訪れるような責任感の強いキャラ」と紹介。「ユン監督と『犯罪との戦争:悪い奴らの全盛時代』から13年ぶりに再会でき、感慨深かった」と撮影を振り返った。
“末っ子刑事”のチェ・サンを演じるヒョン・ボンシクは「MZ世代らしくワークライフバランスを重視する一方、CCTV(防犯カメラ)ばかり見ている現実とのギャップが面白い役どころ」と紹介。
Netflixオリジナル『D.P. -脱走兵追跡官』で共演したソン・ソックからは「軍隊時代の上下関係が逆転して可愛い(笑)」と笑いを誘われる場面もあった。
最後にソン・ソックは「第1話から最終話まで、誰が犯人か一緒に推理しながら楽しんでもらえたら嬉しい」と呼びかけ、ヒョン・ボンシクも「よくあるスリラーとは違う、新たな楽しさをお届けできると思う」と期待を高めた。
なおDisney+オリジナル『ナインパズル』は、2025年5月21日より配信開始。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
前へ
次へ