韓国の芸能事務所代表が裁判で「チャートの順位を上げようと業者にお金を支払ったのは事実」と認めた。
【写真】BTSを押しのけて1位、“買い占め疑惑”に包まれた歌手
ソウル中央地裁・刑事5単独は9月10日、歌手ヨンタクの元所属事務所MILAGROエンターテインメントのイ代表に対する、音楽産業振興法違反およびコンピューター障害業務妨害容疑の初公判を開いた。
イ代表の弁護人は「音源チャートの順位を上げてやると言われ、3000万ウォン(約300万円)を支払った事実は認める」としながらも、「検索ワードの順位操作は知ることもできなかったし、依頼もしなかった。音源チャートの順位操作も故意が弱かった」と主張した。
4つの所属事務所を相手に順位操作の主犯とされる広報代行会社キム氏と関係者らは「公訴事実はすべて認めて自白する。ただし一部の法的な部分については争いがあり、情状酌量をお願いしたい」と明らかにした。
イ代表は、2018年にリリースされたヨンタクの『お前がなぜそこから出てくる』(原題)の順位を操作してほしいと、広報マーケティング会社代表のキム氏に依頼した疑惑を受けている。
ヨンタクは順位操作については知らなかったと主張。2023年3月にイ代表のMILAGROエンターテインメントとの契約が終了しており、現在はABYSSカンパニー所属だ。
イ代表と共に、他の芸能事務所3カ所の関係者たちも裁判にかけられた。
彼らが順位を操作したのは、ガールズグループNATUREの『OOPSIE』、歌手KCMの『愛と友情の間』をはじめ、計10人の歌手の15曲の音源であると検察は把握した。
2018年と2019年にかけて15曲の音源を172万回にわたって繰り返し再生し、ストリーミング再生回数を上げるために不法な個人情報1600件余りを動員し、500台余りの仮想PCを利用した疑惑もある。
この数年間、音源チャートの順位を不正に上げるための「音源買い占め」が横行しているという噂は盛んだったが、事実と確認されたのは今回が初めて。大きな波紋が予想される。
なお裁判所は同日、公訴事実を認めて自白した被告人を除き、他の被告人に対して証拠の採用および証拠能力の判断などを行うために、もう一回の公判を開くことを決定した。
■BTSの不正な“音源買い占め”疑惑、「7年前の判決文」がきっかけ
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