“中毒患者”の死亡事故起きるも対応は適切だった?韓国タレント医師の病院、市の調査結果にモヤモヤ

2024年08月13日 話題

精神科医でタレントのヤン・ジェウンの病院で患者が死亡する事故が起こったなか、病院が位置している富川(プチョン)市で職員教育を実施するようにという処分が下され、物議を醸している。

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先立って5月27日、京畿道(キョンギド)富川の精神病院で、ダイエット薬で有名な食欲抑制剤「ディエタミン」中毒治療のために入院していた33歳女性が死亡する事件が発生した。

女性患者は、同病院で実施されていた麻薬成分を含むダイエット薬の中毒治療プログラムを知り、入院したが、17日後に仮性腸閉塞で死亡。遺族は、病院が腹痛を訴える女性患者を放置したと主張した。

その後、同病院はタレントとしても活動をしているヤン・ジェウンの病院だったことが発覚。特に、ヤン・ジェウンは死亡事故が発生してから4日後の6月1日、かねてより交際していたガールズグループEXIDの元メンバー、ハニとの結婚を発表したことが知られ、さらに大きな非難に直面した。

“ゾウを倒せる”ほどの薬物投薬疑惑も

この件が大きく報じられると、死亡事故から2カ月後にヤン・ジェウンは、「この事件は現在、私が代表者である病院で発生したもので、Wジン病院の病院長として今回の事件を非常に深刻に受け止めている。進行している捜査に当院は診療チャートをはじめ、当時の状況がすべて盛り込まれている監視カメラ映像の提供など、最善を尽くして外部機関との協力に取り組んでいる」と立場を明らかにした。

元EXID・ハニ
(写真提供=OSEN)ヤン・ジェウンとの結婚を発表した元EXIDのハニ

だが、遺族は「一度も謝罪するどころか前にも出てこず、弁護士を通じて話せと言っていた。なのに、この事件がメディアに報道されるからと遅れて動き始めた」と怒りを隠さなかった。

加えて、ヤン・ジェウンのWジン病院では薬物の誤用・乱用疑惑も浮上。ある韓国メディアは病院の診療記録を入手し、入院初日の患者にペリドール錠5mg、アチバン錠1mg、リスペリドン錠2mgなど服用させたという。

この診療記録を見た10年目の精神科医は、「ほとんどが抗精神性の薬物であり、リスペリドンは高力価(1mg当たりの効果が強い効果)製品」と説明した。これらの薬を混ぜると、ゾウも倒すほどの強力な薬物となり、それだけ大きな副作用が伴うという。患者の意識がハッキリせず、せん妄症状まであったが、これは薬の副作用で消化器と筋肉系統に問題が発生したものと見られると分析した。

さまざまな分析がなされているなか、Wジン病院が位置する富川市は、隔離・強迫の最大許容時間を遵守したという調査結果を発表し、注目を集めている。

8月11日、ある韓国メディアの報道によると、国会保健福祉委員会所属の「共に民主党」ソ・ミファ議員室が入手した「Wジン病院の患者死亡事件に関する現況および調査結果」によると、富川市は報告書で「書類を検討した結果、精神健康医学科専門医が自害・他害の危険性を判断したあと、指示の下で隔離・強迫を、最大許容時間を遵守して段階的に施行し、持続的にモニタリングを記録したことを確認した」と明らかにした。

富川市は、診療記録簿・看護記録紙などを確認した結果、入院期間(5月10日~27日)の間の診療過程が詳細に記録されており、そのうち医療関係者が医学的判断に基づいて神経安定剤などの投薬行為及び隔離措置した事実がある点、医療関係者の医学的判断による処置について法令違反の有無を行政機関で判断できない点などを挙げ、このように判断したと明示した。

ただし、富川市は「死亡当日の5月27日0時30分から2時20分の強迫施行時に、活力兆候チェックは脱落し、隔離・強迫関連指針に対して職員教育を実施することを指導した」と書いた。

本当に適切だった?

ヤン・ジェウン
(写真提供=OSEN)ヤン・ジェウン

しかし、富川市のこのような調査結果に対して批判の声も続いている。漢陽(ハニャン)大学・法学専門大学院のチェ・チョルウン教授は、メディアを通じて「法令違反を調査し、違反があれば監督権限を行使するか立法改善をすることが行政庁の責任だが、残念な調査結果」として、一部の重要な調査がなされなかったと主張した。

また精神障害者の当事者団体である「精神障害と人権波の手」のイ・ジョンハ代表も、「死亡事件が起きたにもかかわらず、(富川市は)安易な対処をしている」とし、「看護記録紙だけを見て、被害者がどんな自・他害危険性があって強迫したのかについては監視カメラ映像と照らし合わせて見なかったし、保護入院の手続きが正当だったのかも確認しなかった」と批判した。

今後は、国家人権委員会も現場調査を開始する予定だ

人権侵害の陳情を受け付け、死亡事件に関する被害者の各種診療記録や監視カメラ映像などを確保した状態だ。現場の調査を通じて、被陳情人であるヤン・ジェウン病院長をはじめとした参考人などと面談し、診療記録などが事実に合致しているかを調べたあと、本格的に調査するかどうかを決める予定だと伝えられた。

(記事提供=OSEN)

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