韓国大手芸能事務所SMエンターテインメント経営権買収騒動で相場操作したという疑惑で、ネット大手カカオのペ・ジェヒョン投資総括代表が10月19日に逮捕された。
韓国法曹界によると、ソウル南部地裁のキム・ジスク令状専担部長判事は18日、資本市場法違反の疑いが持たれているペ代表、投資戦略室長のカン氏、カカオエンターテインメント投資戦略部門長のイ氏の3人に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)行った。その後、ペ代表に対して「証拠隠滅、逃亡の恐れがある」として拘束令状を発行した。
ただし、カン氏とイ氏に対しては「現段階で拘束の必要性と相当性があるとは見難い」として令状を棄却した。
キム部長判事は2人の棄却理由について「現在まで確保された証拠資料で、客観的事実関係はある程度究明されたものと見られる。長期間にわたる捜査進行経過などと照らし合わせて、被疑者や共犯が組織的・計画的に防御権行使の範囲を越え、証拠隠滅や逃走の恐れがあるとは見難い」と明らかにした。
金融監督院の資本市場特別司法警察は、ペ代表などが今年2月にSM経営権買収戦の相手であるHYBEの公開買収を妨害のために2400億ウォン(約265億円)余りを投入し、SMの株価をHYBEの公開買収額以上に引き上げたと見ている。
また彼らが、この過程で金融当局に株式の大量保有報告もしなかったという疑いもあると見ている。資本市場法によると、本人や特別関係者が保有する株式の合計が、発行株式などの5%以上になると、これを5営業日以内に金融委員会などに報告しなければならない。2月、カカオとカカオエンターテインメントは公開買収期間を含め、SM発行株式数の4.91%である116万7400株を買収したと公示した。
資本市場特別司法警察が被疑事実要旨に「5%ルール違反」を含むのは、カカオとカカオエンターテインメント以外の特殊な関係者などが介入し、事実上5%を越えたと判断したためと見られる。
これに対してカカオ側の弁護団は13日、立場文を通じて「この事件はHYBEとのSM経営権買収競争過程で、持分確保のための合法的な場内株式買収であり、相場操作をした事実はない」とし、「疑惑に関しては法廷で忠実に疎明する」と明らかにした。
これに先立ち、HYBEとカカオは今年初頭にSMの買収競争を繰り広げた。この過程でHYBEが「非正常的な買い入れ行為が発生した」と主張したことで、相場操作疑惑が浮上した。カカオとカカオエンターテインメントは公開買収などを通じて3月28日までにSM株を39.87%(20.76%、19.11%)取得し、筆頭株主となった。
以降、金融監督院は2月に調査に着手したあと、カカオとSM、カカオ創業者キム・ボムスの事務室などに対する強制捜査を行ったことがある。
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