ロックバンド・紫雨林のキム・ユナ(49)が福島原発の処理水と関連するコメントを発信し、韓国の国会議員から非難を浴びた。
これに対して所属事務所側は、政治イシューではなく環境問題に対する憂慮と受け止めてほしいと憶測を警戒した。
9月13日午後、キム・ユナのインスタグラムには「最近話題になっている当社所属アーティスト、キム・ユナさんのSNS投稿に関連して、これは決して政治的な立場を表明したものではなく、環境汚染に対する懸念と遺憾の意を表したものだったことを明確に申し上げる」と始まる文章が投稿された。
キム・ユナ側は「当社とアーティストは、いかなる場合でも政治と結びつけて議論にならないことを希望し、アーティストに対する過度な誹謗や名誉毀損、侮辱などの違法行為は自制してくださるよう要請する」と強調した。
先立ってキム・ユナは、日本が福島原発の処理水を放出し始めた8月24 日、「RIP地球」と書き込み、「数日前から私は怒りに包まれていた。映画的なディストピアが現実になり始める。放射能の雨が止まず、光も入らない映画の中のロサンゼルスの風景。今日のような日、地獄について考える」とコメントした。
すると翌日、チョン・ヨオク元セヌリ党議員が個人ブログを通じて「(キム・ユナは)2011年の福島原発事故当時から怒るべきだった」とし、原発事故以降も日本に行って日本料理を食べる動画などに出ていたことについて皮肉った。
また9月12日、与党「国民の力」のキム・ギヒョン代表もとあるシンポジウムに参加し、「文化界の利権を独占した少数特権勢力が特定政治・社会勢力と結託し、文化芸術界を扇動の前衛隊として使うことが、これ以上繰り返されてはならない。自由のない文化は死んでしまった文化」と主張した。
特にキム・ユナを踏まえて、「“概念芸能人”(礼儀や行動が正しい芸能人という意味)といわれているが、概念のない“概念芸能人”が多すぎるのではないか」と批判し、「なぜこのようなことが起きるのか。結局のところ、いじめ、烙印、利権を分け合うカルテルのためではないか。繰り返されてはならない悪習だ」と声を上げた。
今回の処理水と関連したコメントが一部の政界から“政治性を持った発言”ととらえられたため、キム・ユナ側が釈明したという格好だ。
なお韓国政府は処理水の放出について「科学的・技術的な面では問題ない」との立場を示している。
キム・ユナ側の公式立場全文は、以下の通り。
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こんにちはINTERPARKエンターテイメントです。
最近話題になっている当社所属アーティスト、キム・ユナさんのSNS投稿に関連して、これは決して政治的な立場を表明したものではなく、環境汚染に対する懸念と遺憾の意を表したものだったことを明確に申し上げます。
当社とアーティストは、いかなる場合でも政治と結びつけて議論にならないことを希望し、アーティストに対する過度な誹謗や名誉毀損、侮辱などの違法行為は自制してくださるよう要請いたします。
いつも私たちアーティストの音楽を大切にしてくださる皆様の多くの関心と声援に感謝します。
(記事提供=OSEN)
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