今回解禁された予告編は、裏社会で生きるヒス(演者チョン・ウ)が、血で血を洗う激しい抗争の中に身を投じて野獣となっていく様を、韓国ノワールの真骨頂とも言える容赦ない描写で描き出す。
世界のどん底と言われる港町の裏社会で、わずかな利権を持つボスの元でヤクザとして生きるヒス。恋人と街を抜け出したい彼が、街の利権を狙うヨンド派の登場によって、逃れられない修羅の道へと突き進み、欲望渦巻く港町で“野獣”のごとく暴れまわるさまは圧巻の一言。人間味あふれるキャラクターを演じることが多かったチョン・ウが新境地を切り開いたことで、これまでのイメージとのギャップに驚かされるはずだ。
併せて解禁された場面写真も、命を奪い合う男たちの殺伐とした雰囲気や、緊張感張り詰めた空気感を閉じ込めたものばかり。
1990年の盧泰愚(ノ・テウ)大統領による犯罪組織一掃政策「犯罪との戦争」を背景に、裏社会のさらに奥の深い闇の世界に生きるヤクザたちを描き、韓国での劇場公開時に初登場1位を記録した本作。
激動の時代に翻弄され野獣のように狂っていく男たちの壮絶な末路がスクリーンに焼き付けられ、韓国ノワールの新たなる傑作がここに誕生した。