韓国SBSの新ドラマ『朝鮮駆魔師』(原題)が初回放送から“歴史歪曲”の議論に包まれたなか、“韓国広報専門家”を自称する誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授が、その余波を憂慮している。
ソ・ギョンドク教授は3月23日、インスタグラムに「『朝鮮駆魔師』の歴史歪曲騒動の余波がとても大きい」とし、「すでに中国のネット民たちがウェイボー(中国のSNS)に“当時の韓国の典型的な姿”などとし、ドラマの問題シーンを擁護しだした」と指摘した。
去る3月22日に第1話が放送された時代劇『朝鮮駆魔師』には、中国風のインテリアをはじめ、ピータンや月餅、饅頭など中国式の料理が登場した。朝鮮王朝時代を背景にした時代劇に中国料理が登場し、視聴者たちは眉をひそめた。
また、史実では「申聞鼓(シンムンゴ)制度」(民が太鼓を打って王に助けを求める制度)を作るなど、百姓を大切にしたとされる太宗(テジョン)が、罪のない民を虐殺するシーンなども登場して問題視された。
ソ・ギョンドク教授は「最近、中国が韓服、キムチ、パンソリなどを自国の文化と主張しているなかで、もう1つの災いを提供した」と主張。続いて「制作陣が立場文で“敏感な時期”と言及したように、このような時期はさらに注意しなければならない」と述べた。
そして「私たちの優れた文化と歴史を伝えることだけでも時間が足らないのに、歪曲された歴史を海外の視聴者に見せてはならない。私たちの文化と歴史は、私たち自らが守らなければならない」と強調した。
すでに『朝鮮駆魔師』の制作陣は「敏感な時期に誤解されうるシーンで視聴に不便を与えて申し訳ない。今後の放送では注意するようにする」と謝罪したが、LG生活健康がドラマに編成した広告を前面キャンセルするなど、余波は広がっている。
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