ソウル・梨泰院(イテウォン)で発生した雑踏事故でこの世を去った俳優イ・ジハンさんの母親が、死去から1000日という節目を迎え、あふれる思いを綴った。
7月25日、イ・ジハンさんのインスタグラムには「あなたに会えなくなってから1000日――恋しくてたまらない息子へ」と題された投稿が掲載された。
イ・ジハンさんは2022年10月29日夜、梨泰院で起きた大規模な群衆事故により命を落とした。犠牲者159人のなかには、日本人を含む外国人も数多く含まれていた。
投稿の中で母親は「ジハン、今日はあなたに会えなくなってから1000日目」と切り出し、「“時間が経てばきっと楽になるよ”、“もうだいぶ経ったし、少しは落ち着いたんじゃない?”という言葉に、かえって息が詰まり、胸が押しつぶされそうだった。私の中では、恋しさと無念さが“がん細胞”のように、時が経つごとにますます細かく、しつこく、瞬間ごとに染み込んでくるように感じる」と、深い悲しみを吐露した。
さらに、「私はあなたがいなくなる直前の、美しかった24歳のあの日で今も時間が止まったまま。あなたは遠い国へ撮影に行っていて、少し帰りが遅れているだけ。ジハンも本当は早く帰りたいのに、帰れないだけなんだって。そんなふうに、毎時間、自己暗示をかけながら、みんなが知っている現実を、自分だけ知らないふりをして過ごしている。あなたと一緒に撮った写真を見ては、思い出で現実を一枚ずつ覆い隠す日々です」と綴った。
イ・ジハンさんは2017年に韓国で放送されたMnetのオーディション番組『PRODUCE 101 シーズン2』で注目を集め、2019年のウェブドラマ『今日もナムヒョンな一日』(原題)で主演を務め俳優デビュー。事故当時も、翌年に放送されたドラマ『コクドゥの季節』の撮影に参加していた最中だった。
(記事提供=OSEN)
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