2025年上半期のK-POPは、新たな世代の幕開だった。
【写真】JIN&J-HOPE、ワールドスター同士の豪華自撮り
ソロへの転向が急速に進み、その影響力も大きかった。同時に、新人グループが様々な分野で頭角を現し、K-POPのフィールドはさらに拡張された。
BLACKPINK・ジェニー、BTS・J-HOPE、JIN、BIGBANG・G-DRAGONなど、グループとしてワールドスターの座に上り詰めた彼らが、ソロアーティストとしても存在感を示した時期だった。
なかでも、BLACKPINK・ジェニーの活躍は際立っていた。セルフプロデュースによる初のフルアルバム『Ruby』では、トップアーティストであると同時に、一人の女性としてのアイデンティティを音楽で体現し、海外メディアからも高い評価を受けた。BTS・J-HOPEは、ソロシングルプロジェクトの3部作『Sweet Dreams(feat. Miguel)』『MONA LISA』『Killin' It Girl (feat. GloRilla)』を通じて、HIPHOPをベースに音楽の幅を広げ、グループとは異なる音楽の世界観を築いた。
BIGBANG・G-DRAGONは『POWER』『HOME SWEET HOME(feat. TAEYANG&DAESUNG)』『TOO BAD(feat. Anderson .Paak)』といった楽曲を次々とヒットさせ、彼が依然としてトレンドの最前線に立っていることを証明した。BTS・JINは、2ndミニアルバム『Echo』を通じて“BTSの最年長メンバー”という肩書きを超え、ロックサウンドと抑制された感性で“キム・ソクジン”という一人の人間としての音楽性を披露し、高い評価を受けた。
2025年上半期にデビューした新人グループのなかでも、KiiiKiii(STARSHIP)、KickFlip(JYP)、Hearts2Hearts(SM)は、各事務所の次世代を担う存在としてその実力とポテンシャルを証明した。
KiiiKiiiは、先行公開曲『I DO ME』でデビュー直後からK-POPシーンを席巻した。“Z世代コンセプト”をビジュアルやスタイリングにとどまらず、差別化された音楽性とパフォーマンスにも取り入れ、“怪物新人”として鮮烈なデビューを飾った。
KickFlipは、『Mama Said』に続き『FREEZE』でも、“青春のかわいらしい反抗”というテーマを一貫して展開した。これは、彼らのコンセプトが、単に“清涼系”に便乗しただけではなく、綿密に練られた戦略であることを証明している。
Hearts2Heartsは『The Chase』と『STYLE』を通じて、SMの正統派ガールズグループの系譜を継ぐ存在であることを強く印象づけた。彼女たちの洗練されたビジュアルと完成度の高いパフォーマンスは、SMエンターテインメントを代表するガールズグループの名にふさわしい活躍を期待させた。
特に3組とも、異なるジャンルとコンセプトを採用している点が印象的だった。短期的なライバルではなく、長期的にK-POPシーンをリードしていく主役としての成長が期待されている。
2025年上半期のK-POP市場において、最も顕著な動きの一つが“世代交代”の本格化だった。
RIIZE、LE SSERAFIM、SEVENTEEN、Stray Kids、IVE、aespa、ENHYPEN、ZEROBASEONE、TOMORROW X TOGETHERなど既存の人気グループはグローバルな影響力をさらに拡大し、活動の舞台を世界へと広げた。
同時に、ILLIT、NCT WISH、TWSといった新人グループも急速に存在感を高め、K-POP市場における勢力図の変化を加速させている。
中でも、デビューと同時にシンドローム級の人気を博したNewJeansが、所属事務所ADORとの専属契約トラブルにより活動を中断している間、その空席を他グループが急速に埋めつつある。次なる“主導権”を誰が握るのか、業界内外の注目が集まっている。
核心は、K-POPの激しい競争が、より健全な発展へとつながっているという点にある。毎年のように“K-POP危機論”がささやかれているが、2025年上半期の結果はその懸念とは逆の流れを示した。新人から既存アーティストまでが同時に活躍し、K-POPの競争構造がより内実を伴ってきているとの評価が出ている。
ある音楽業界関係者は「繰り返される“危機論”が、むしろ業界内での自己反省と新たな戦略構築を促した」と語った上で「“韓国で成功すれば、世界でも通用する”という方程式がますます明確になってきている。今、K-POPは視野を広げて世界の音楽市場をリードする方法を模索している」と述べた。
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