韓国の保守系与党「国民の力」支持を公にするなど、自身の政治的志向を明かしている歌手キム・フングク(65)が、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による非常戒厳令後の弾劾世論と関連した質問に回答し、注目を集めている。
現在、キム・フングクの個人YouTubeチャンネル「キム・フングク突きつけTV」で公開されている最新動画のコメント欄には、尹大統領の非常戒厳令騒動と弾劾世論に関するネットユーザーの質問が多数寄せられている。
非常戒厳令が解除された翌日の12月5日には、とあるユーザーが「キム・フングクさん、戒厳令についてどう思いますか?」と意見を求めると、キム・フングクは「龍山(ヨンサン)だけが知っているでしょう」「私は芸能人だ。ただ国が上手くいくべきでしょう。大韓民国を愛しています」と答えた。
ほかにも、「海兵隊が大統領退陣時局宣言をしたようだが、どう思う?」という質問には「余計なお世話だ」と返信。「今回の国の事態について一言」というコメントには「必ず正義が勝利する。必勝」「非常事態でしょう。しっかり収拾すべきです」と返した。
ただ、別のユーザーによる「今回の非常戒厳についてどう思うか?」「なぜ何も言わないんだ?言うことはないのか?」というコメントには「黙言」と答えた。
一方で、「今すぐ海兵隊を率いて大統領を守れ!」「フングクよ、早く海兵隊を率いて尹錫悦大統領を守れ。弾劾されてしまう」などのコメントには「いいね!」を押していた。
すると、キム・フングクは12月10日、本サイト提携メディア『OSEN』の電話取材に応じ、「私のYouTubeチャンネルのコメントが記事に出ているが、私はただの“歌手キム・フングク”、“芸能人キム・フングク”に過ぎない。個人的な政治的志向を今の状況で現そうとするつもりはなかった。だが、あまりに人身攻撃的で、私も家庭を持つ人間なのに、あまりにもひどいコメントがあり、コメントをいくつか残したことがここまで記事になるとは思わなかった」と答えた。
また、「いちいち答えることはできないが、悪質コメントのなかには人間扱いをしないひどい内容も多かった。すべて言いたくない。そのようなコメントは我慢できなかった」とし、「私が過去に政治的志向や所信を明らかにしたことがあるが、選挙が終わったのはいつか。選挙が終わっても“右派芸能人”というレッテルを貼られ、どこのテレビ局も呼んでくれなかった。そんな時間が2年半も過ぎた」と、自身の境遇に不満を示した。
そして、「最近の事態を見てあまりにもひどく、人身攻撃的なコメントが見えたのでじっとしていられず、何度か答えただけだ。今も見てみろ。このような状況を作った政治家の誰も、責任を持って出てはいないではないか」と嘆いていた。
キム・フングクは1959年5月18日生まれの65歳。以前から自身のことを「保守右派芸能人」と表現し、公の政治的志向を示してきた。去る2022年の大統領選挙では、当時「国民の力」候補だった尹大統領を公開支持し、支援遊説に出たこともある。
そんなキム・フングクは過去に2度の飲酒運転、信号無視及びひき逃げ、女性保険設計士に対する性的暴行など、複数の騒動で物議を醸した。
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