パリ・サンジェルマン(PSG)の韓国代表MFイ・ガンイン(23)が、同い年のライバルで親友の日本代表MF久保建英(22、レアル・ソシエダ)の前で笑顔を見せた。
イ・ガンインは3月6日、敵地レアレ・アレーナで行われたソシエダとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2戦で、後半序盤にアシストを記録する活躍を見せ、チームの2-1の勝利に貢献した。
ホームでの第1戦で2-0と勝利していたPSGは、2戦合計スコア4-1とし、余裕を持って準々決勝進出に成功した。
この日のイ・ガンインはベンチスタート。試合は前半15分、フランス代表FWキリアン・エムバペ(25)のゴールでPSGが先制に成功する。
後半開始と同時にU-21フランス代表FWブラッドリー・バルコラ(21)との交代でピッチに投入されたイ・ガンインは、軽い身のこなしでPSGの攻撃をリード。キックオフ2分後に左足の強力なミドルシュートでソシエダゴールを脅かすと、後半11分にエムバペの得点をアシストした。
当時、ハーフウェイライン付近でボールを受けたイ・ガンインは、DFラインの後方に走り込むエムバペを見逃さなかった。
胸トラップからダイレクトで左足を振り抜き、ソシエダのDFラインを完璧に崩す幻想的なキラーパスを供給。スピードに乗ったエムバペを減速させず、見事に相手GKとの1対1の場面を作り出した。エムバペはわずか2回のタッチの後、右足シュートでゴールネットを揺らした。
得点後、エムバペはイ・ガンインに向かって指を上げ、アシストに感謝の意を表した。それだけ完璧なアシストだった。
イ・ガンインは今シーズン、ここまでリーグ・アンで13試合1ゴール2アシスト、CLで6試合1ゴールを記録している。そして、この試合を通じてCLでの初アシストを積み上げた。
アシスト後も、イ・ガンインは右サイドや中央、さらには左サイドまで動き回り、攻守にわたって活発に動き回った。機敏なドリブル、プレス回避、正確なパスなど強みを発揮し、ソシエダの追撃を防いだ。
PSGは後半44分、ソシエダに1点を返されたものの、リードを守り切り勝者となった。
試合後、『WhoScored.com』はイ・ガンインに評価点7点を与えた。先発出場したフランス代表FWウスマヌ・デンベレ(26)の6.8点、バルコラの6.5点よりも高い評価だった。
同日の試合には、ソシエダのエース久保も先発出場した。
久保はイ・ガンインと同じ2001年生まれであり、ともにスペインで成長した。同い年の“善意のライバル”として、CLという最高峰の舞台で正面対決を繰り広げた。
後半終盤にはイ・ガンインが左に移動し、両選手がタッチライン際で競り合う場面も見られた。
久保はソシエダの攻撃陣では目立つ動きでチームをけん引したが、後半の存在感は微々たるものだった。ゴールやアシストを記録することもできなかった。
結局、ソシエダは完敗を喫し、CLでの旅程をベスト16で終えることになった。
◇イ・ガンイン プロフィール
2001年2月19日生まれ。韓国・仁川広域市出身。身長174cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表。幼少期に出演したKBSサッカーバラエティ番組『飛べ、シュットリ』で類まれなる才能を発揮し、“神童”として一躍注目を集めた。2011年にスペインに渡りバレンシア下部組織に入団し、2018年10月にトップチームで公式戦デビュー。2021年夏にフリーでマジョルカに加入、2023年夏にフランスのパリ・サンジェルマンに完全移籍。マジョルカ時代の同僚である日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)とは同じ2001年生まれで、普段から仲が良いことで知られている。
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