“恐怖のホームランバッター”山川穂高を抑えた韓国18歳投手は何者?元巨人イ・スンヨプ監督も期待大

日本の“元本塁打王”を封じた斗山(トゥサン)ベアーズの高卒ルーキーが、ドラフト1位たる所以を存分に見せつけた。

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キム・テギョン(18)は3月3日、福岡PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークスとのスペシャルマッチでリリーフ登板し、1.1回15球を投げて4被安打1奪三振無失点の好投を披露した。

斗山率いるイ・スンヨプ監督は、1-3でリードされた4回裏二死一、二塁のピンチでキム・テギョンをマウンドに送り出した。

まだ18歳のルーキーが最初に対戦した打者は、ソフトバンク4番の山川穂高(32)。過去にパ・リーグ本塁打王を3度受賞した“恐怖のホームランバッター”だ。

ただ、そんな強打者相手にキム・テギョンは動揺することなく、2球で捕邪飛に誘導して同回を終わらせた。

山川穂高
(写真提供=OSEN)山川穂高(写真は2017年プレミア12)
キム・テギョン
(写真=斗山ベアーズ)ソフトバンク戦のキム・テギョン

キム・テギョンは5回にも登板し、ソフトバンクの強打線を三者凡退に抑えた。アウトカウント3つを奪うには12球で十分だった。

先頭の代打・栗原陵矢(27)を右飛で抑えると、続く今宮健太(32)は三ゴロ。最後、井上朋也(21)を重いストレートで空振り三振に仕留めた場面は圧巻だった。そして、6回からパク・チグク(25)と交代してベンチに下がった。

キム・テギョンは最速152kmのストレートにカーブやスライダーを織り交ぜる完ぺきな投球をした。決め球スライダーの最高球速も137kmまで出た。2024年の韓国プロ野球新人ドラフト全体2位の実力を遺憾なく発揮した一戦だった。

斗山期待の“エース候補”

2022年シーズンに球団ワーストの10球団中9位という屈辱を味わった斗山は、2024年の新人ドラフト1巡目2位でキム・テギョンを指名した。斗山は当時、「2024」の背番号とキム・テギョンのネームが入ったユニホームを準備するなど、ドラフト1位に対する強い期待感を表していた。

キム・テギョン
(写真提供=OSEN)キム・テギョン

キム・テギョンは最速150km前半のストレートを駆使する右腕ファイアーボーラーだ。球速はもちろん、安定した制球力も強みとしている。

高校時代は13試合64.1回を投げて7勝1敗、防御率1.13、WHIP(投球回あたりの与四球・被安打数合計)0.66という圧倒的な記録をマーク。

U-18ベースボールワールドカップでは8日間で5連投、247球を投げる闘魂を見せ、韓国代表の銅メダル獲得に貢献した。もっとも、大会中はキム・テギョンの酷使問題も注目を集めた。

キム・テギョンは昨年11月、利川(イチョン)の二軍本拠地ベアーズパークでイ・スンヨプ監督が指揮する秋季キャンプの一部を消化した。

U-18ベースボールワールドカップでの酷使の影響で、投球練習は2回のハーフピッチングのみだったが、ウェイトトレーニングやキャッチボール、守備練習などに参加し、斗山の先輩選手たちと呼吸を合わせた。

能力やポテンシャルなどすべてを認められたキム・テギョンは、同期入団の大卒外野手チョン・ダミン(22)とともにオーストラリア・シドニーでの一軍春季キャンプに参加し、デビューシーズンの準備を進めた。

球団の体系的な管理下でコンディションを引き上げ、日本・宮崎県での2次キャンプを経てソフトバンク戦での好投を見せた。

イ・スンヨプ監督
(写真提供=OSEN)イ・スンヨプ監督

なお、斗山はソフトバンクに2-5で敗れた。

先発クァク・ビン(24)が2回3被安打1四球2失点で敗戦投手に。ほか、投手陣はキム・ドンジュ(22)が1.1回2被安打1四球1失点、抑えのチョン・チョルウォン(24)が1回3被安打(1被本塁打)1奪三振1四球2失点など苦戦した。

一方、打線ではヤン・ウィジ(36)とカン・スンホ(30)が本塁打を放ち、韓国プロ野球の自尊心を高めた。ヤン・ウィジは本塁打含む2打数2安打1打点1得点と孤軍奮闘を見せた。

斗山の関係者によると、斗山は試合後、福岡を訪れたファン約100人とハイタッチイベント及び記念写真撮影を行い、ファンへの感謝を伝えたという。

斗山は本日(3月4日)と5日に予定された練習スケジュールを消化した後、6日に仁川(インチョン)国際空港を通じて帰国する予定だ。

(記事提供=OSEN)

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