日本サッカー界の“希望”ことFW三笘薫(26、ブライトン)が今季絶望の危機に直面した。
三笘は2月28日、自身のインスタグラムを通じて「また離脱することになりました。今シーズンは怪我が続いて悔しい気持ちが強いですが、必ず強くなって戻ってきます」と伝えた。
現地メディアの報道によると、三笘はシーズン残り試合の消化が難しいほどの負傷をしたという。負傷部位は腰とされ、ブライトン率いるロベルト・デ・ゼルビ監督は「重要な問題だ。2~3カ月プレーできない可能性もある。シーズンは終わりと言って良い」と述べた。
2カ月以内に復帰できれば、5月に行われるプレミアリーグ3試合は消化できる。しかし、仮に3カ月以上要するのであれば、今季中の復帰は不可能だ。最悪の場合、シーズンアウトが有力と言える。
三笘は日本サッカー界が誇るエースだ。
川崎フロンターレ・ユース、筑波大学を経て川崎Fでプロデビューした三笘は、2021年にブライトンへ移籍した。初年度はベルギーのユニオン・サン・ジロワーズへのレンタルで経験を積み、ブライトンに復帰した2022-2023シーズンより本格的に頭角を現し始めた。
爆発的なスピードと巧みなドリブルが武器の三笘は、瞬く間にブライトンの攻撃の中心に浮上した。屈指の戦術家で知られるデ・ゼルビ監督のサッカーにおけるキープレーヤーとなった。
ただ、今シーズンは三笘にとって“試練の季節”となった。
昨年12月のリーグ戦で負傷し、今年1~2月に行われたアジアカップへの出場は不透明だったが、予想よりはるかに早く回復して日本代表としてプレーした。しかし、日本は準々決勝敗退に終わり、自尊心を大きく傷つけられた。
試練はそれにとどまらなかった。去る2月18日のプレミアリーグ第25節シェフィールド・ユナイテッド戦で、相手DFメイソン・ホルゲート(27)の“殺人タックル”を浴びたのだ。
今回の負傷離脱とホルゲートのファウルに直接的な関係があるかは定かではないが、明らかに危険なプレーだったことに間違いはない。
三笘にとって2023-2024シーズンというのは非常に重要だった。より大きなクラブ、大きなステージに進むための土台を築く1年だった。しかし、相次ぐ負傷によってパフォーマンスを十分に証明できないシーズンとなった。
三笘の立場としては、残念な気持ちが大きく残るしかないだろう。
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