女性との性行為映像を違法撮影した疑いで警察の捜査を受けている元サッカー韓国代表FWファン・ウィジョ（31）が、イングランド2部クラブへのレンタルを早期解消することになった。
イングランド2部のノリッジ・シティは1月9日（日本時間）、ファン・ウィジョがレンタル元のノッティンガム・フォレストに復帰することを発表した。
同クラブはファン・ウィジョについて、「韓国代表FWは、夏の移籍市場の締め切り日にジョシュ・サージェントの負傷の空白を埋めるため、レンタルでクラブに合流した。彼はキャロウ・ロード（ノリッジ・シティ本拠地）でプレーする間、18試合で3ゴール1アシストを記録した。クラブのすべての関係者は、ここ数カ月間で見せてくれた彼の努力と献身に感謝し、今後の未来の幸運を祈る」と伝えた。
レンタル元のフォレストも、ファン・ウィジョ復帰を発表していた。
韓国Kリーグの城南一和天馬（ソンナム・イルファ・チョンマ／現・城南FC）でプロデビューし、ガンバ大阪を経て2019年夏にフランスのボルドーへ移籍したファン・ウィジョは、2022年夏にイングランド・プレミアリーグのフォレストに加入した。
フォレスト加入と同時に、同一オーナーが保有するギリシャのオリンピアコスへレンタル移籍したファン・ウィジョだが、思うように出場機会を得られず早期レンタル解除。
その後、昨年2月に今度はFCソウルへレンタル移籍すると、同年6月までの短期間でリーグ戦18試合4ゴールと復調の兆しを見せた。
そして昨年夏、2023-2024シーズン開幕を控えてフォレストに再復帰したファン・ウィジョは、プレシーズンマッチでは着実に出場機会を得ていたが、主力の座を確保するまでには至らず。
結局、シーズン開幕目前にイングランド2部のノリッジへレンタルで加入した。
当初の契約では、レンタル期間は1年間だった。ファン・ウィジョは2023-2024シーズン終了までノリッジでプレーする予定だった。
活躍もそれなりに見せていた。加入直後は主に途中出場でプレーするなど、決してチャンスは多くなかったが、徐々に先発起用の機会も得てゴールも記録した。
しかし、ファン・ウィジョは突如としてレンタルが早期解消となり、ノリッジ加入から6カ月弱でフォレストに戻ることになった。
ノリッジは早期解消の理由を詳しくは明らかにしなかった。現在、ノリッジはイングランド2部24チーム中13位に位置しており、昇格プレーオフ進出の可能性がある一方、残留争いに巻き込まれるリスクも残している。
チーム状況としては、主力の座を得ていたファン・ウィジョを追い出す余裕はなかった。
それでも解消した理由としては、“負傷”が推測される。
ファン・ウィジョは昨年11月29日のワトフォード戦で前半12分にゴールを決めるも、直後にハムストリングの痛みを訴えて早期交代となった。
以降、約1カ月間の離脱を経て昨年12月24日のハダースフィールド戦で復帰し、その後も先発でプレーしていたものの、再びハムストリング負傷に苦しんだ。
イギリスメディア『The Pink Un』によると、ファン・ウィジョは練習中にハムストリングの問題が生じ、約6週間のリハビリが必要になったという。
ノリッジ率いるデビッド・ワグナー監督も、今月7日に行われたFAカップ3回戦のブリストル・ローヴァーズ戦を終えた後、ファン・ウィジョがハムストリングの違和感を訴えたことを説明していた。
こうした状況を鑑みて、ノリッジはファン・ウィジョとの決別を選んだ。
ちょうど冬の移籍市場がスタートした段階であり、主力FWサージェントも負傷から復帰したため、早期解消に踏み切ったとみられる。
ファン・ウィジョが完全に回復するのを待つよりは、サージェントを中心に新しい枠組みを作った方が良いと判断したわけだ。
結局、ファン・ウィジョは昨季に続いて今回も、再びレンタル生活を早期終了する事態となった。ワグナー監督はファン・ウィジョがプライバシー問題で物議を醸すなかでも、継続して信頼感を示してきただけに、より衝撃的なニュースといえる。
現在の状況では、ファン・ウィジョは2023-2024シーズンの残り期間をすべて棒に振るリスクが高い。
そもそも、フォレストで定位置を確保することが難しいのはもちろん、負傷中のため新たなレンタル移籍を模索することも簡単ではない。
ファン・ウィジョとしては、韓国代表資格の一時はく奪に続く悪材料だ。
昨年11月、韓国サッカー協会は違法撮影の疑いが完全に晴れるまで、ファン・ウィジョの代表資格を一時的にはく奪し、韓国代表に選出することを禁止としていた。
このため、ファン・ウィジョは今月12日から開幕するアジアカップへの出場も叶わなかった。ユルゲン・クリンスマン監督体制で継続的に招集されていただけに、最終エントリー入りも有力だった。
しかし、世論の非難を巻き起こしたプライベート問題によって、すべてが水の泡となってしまった。
事件は昨年6月、自身をファン・ウィジョの元恋人と主張するA氏が、ファン・ウィジョと被害者女性の性行為映像を流出したことから始まった。
その後、ファン・ウィジョは当該の映像がギリシャで紛失した携帯電話を通じて流出されたとし、自身も脅迫を受けた被害者だと主張した。
しかし、ファン・ウィジョが性行為映像違法撮影の被疑者として警察の取り調べを受けてから、彼を取り巻く波紋は大きくなった。
また、ファン・ウィジョのプライベート映像を流出・暴露したA氏が、実際にはファン・ウィジョの実兄の妻であることが明らかになった。
現在も捜査を進めている警察は、ファン・ウィジョに出席を要求している。ただ、ファン・ウィジョはチーム事情などを理由にまだ出席していない状況だ。
（記事提供＝OSEN）
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