韓国代表FWソン・フンミン（31、トッテナム）が、アジアカップの関係でチームを一時離脱することをファンに謝罪するとともに、理解も求めた。
ソン・フンミンは12月24日（日本時間）、本拠地トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われたプレミアリーグ第18節のエバートン戦で1ゴールを記録し、チームの2-1の勝利に貢献した。
同日、ソン・フンミンは左ウィングで出場した。スウェーデン代表FWデヤン・クルゼフスキ（23）、ウェールズ代表FWブレナン・ジョンソン（22）、ブラジル代表FWリシャルリソン（26）とともに攻撃陣を構成した。
リシャルリソンが前半9分に先制点を決めた後、ソン・フンミンも同18分にゴールネットを揺らした。コーナーキックの流れからジョンソンがシュートを打ったこぼれ球に反応し、右足のダイレクトシュートを突き刺した。
今月11日の第16節ニューカッスル・ユナイテッド戦以来2試合ぶりにゴールを決めたソン・フンミンは、今季リーグ戦18試合で11得点目とし、得点ランキング4位タイとした。
試合後、ソン・フンミンは「厳しい試合だったし、2-0というスコアがプレミアでは決して安全ではないということを改めて感じた。エバートンも強いチームであり、多くのチャンスを作った」とし、「今回のエバートン戦は、シーズンを鑑みると非常に役に立つと思う。このような試合では勝つことが重要だが、最後まで諦めずに戦い、勝利した」と満足感を示した。
2点リードで前半を折り返したトッテナムだが、後半はエバートンの激しい攻勢を防ぐことに汲々とした。リシャルリソンが後半途中に交代で下がって以降、ソン・フンミンは代わって最前線に配置され、残りの時間を消化した。後半37分には失点を許したものの、最後までリードを守り切り勝ち点3を獲得した。
「試合をしていると、相手がチャンスを作るときがある。もちろん、我々がミスをした部分もある。レビューをしながら多くのことを学ばなければならない」というソン・フンミンは、「ある意味、シーズンのなかで最も重要な試合になり得ると思う。後半は我々がプラン通りにプレーできない状況があった。エバートンの思い通りに試合が進んだ。それでも、諦めなかったことが肯定的な結果をもたらしたと思う。我々はもっと良くならなければならず、良くなるだろう。我々が追求するサッカー、スタイルをもっと上手くできると思う」と強調した。
先制ゴールを決めたリシャルリソンは直近3試合連続得点中と好調だ。リシャルリソンが本来のパフォーマンスを取り戻せば、ソン・フンミンもより一層自由にプレーすることができる。
ソン・フンミンは「FWが継続的にゴールを決められることは良い状況だ。リシャルリソンには自信が重要だ。得点によって自信を取り戻したようでうれしい。選手としては、怪我をせず試合でプレーできることは何よりの楽しみと幸せだ。ただ、本人も知っていると思うが、トッテナムのストライカーとしてプレーするにはここで満足してはならない。もっと良くなるために努力しており、多くの練習をしている。もっと上手くプレーできると思う。責任感を持ってプレーすれば、良い結果を得られるだろう」と、リシャルリソンへの助言を伝えた。
キャプテンとしてトッテナムをけん引するソン・フンミンだが、来年1月よりカタールで開催されるアジアカップのため、まもなくチームを一時的に離脱することが有力だ。
アジアカップの最終メンバー26人は28日に発表されるが、ソン・フンミンは韓国代表のキャプテンであると同時に中心選手なだけに、特別なことがなければアジアカップに出場する。ただ、代表への合流時期は確定していない。
ソン・フンミンは「（合流時期は）正確にはわからない。状況を見守っている。代表に行くことも重要だ。ただ、キャプテンの立場として、チームを離れてしまうことで周囲の顔色を伺ってしまったりもする。負傷者がいる状況で離脱してしまうので、チームとファンに申し訳ない気持ちがある。それと同時に、代表で長くプレーしながら、（代表が）どれだけ重要な存在なのかもよくわかっている。上手く調整して、良い日付を見つけることができると思う」と伝えた。
なお、12月26日から31日にかけて国内組中心で国内キャンプを実施する韓国代表は、28日にアジアカップの最終エントリー26人を発表。年明け以降、1月2日よりキャンプ地のUAE・アブダビに移動して最終調整を実施し、ほかの海外組はアブダビ・キャンプから代表に合流する。そして、6日にアブダビで強化試合を実施し、10日にカタール入りする予定だ。
グループEに入ったアジアカップ本大会では、15日にバーレーンとの初戦を戦った後、20日にヨルダン、25日にマレーシアと対戦する。
（構成＝ピッチコミュニケーションズ）
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◇ソン・フンミン プロフィール
1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けていた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。愛称は“Sonny（ソニー）”。
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