果てしない墜落だ。
FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールネーションズリーグ(VNL)での2年連続全敗、そして先月開幕した第22回アジア女子選手権大会で初のベスト4進出失敗と、女子バレー韓国代表が果てしない屈辱を味わっている。
ベスト4を下回る成績で終えたのは、初参加の1975年メルボルン大会以来、48年ぶりのことだ。
韓国代表は前日の30日、格下と見られていたベトナム代表にセットカウント2-3の衝撃の敗戦を喫した。2セットを先取するも、3連続でセットポイントを奪われる大逆転負けだった。
この衝撃的な敗北は、その後の試合にも影響を及ぼした。続くチャイニーズ・タイペイ戦はフルセットの末になんとか大会1勝をもぎ取り、かろうじて駒を進めた韓国だったが、2次リーグ初戦でタイに0-3の完敗を喫した。
タイ戦敗北でベスト4入りに暗雲が立ち込めたが、現実となってしまった。同日にベトナムがオーストラリアを下したことで、韓国のベスト4入りは霧散。タイ、ベトナム、中国、日本がベスト4進出チームに最終確定した。
屈辱そのものだ。優勝こそないものの、韓国は中国、日本とともにベスト4の常連だった。
これまでベスト4入りし、準優勝7回、3位10回、4位3回を記録していた。今大会、セサル・エルナンデス・ゴンザレス監督もやはり「ベスト4が目標」と公言していたが、レベルの低さを露呈する結果となってしまった。
この結果とともに、FIVBランキングも下落している。初戦当時のランキングで韓国は35位だったが、試合を重ねるごとにランキングポイントが削られ、9月4日時点では37位と2ランク下がった。
その間、ベトナムは48位から39位へと大幅アップし、国際舞台での競争力を高めた中国(5位)と日本(8位)だけでなく、タイ(14位)も韓国が見過ごすことのできない相手になってしまった。
世界との格差が日増しに広がっている韓国女子バレー界。キム・ヨンギョン、キム・スジ(以上、興国生命ピンクスパイダース)、ヤン・ヒョジン(現代建設ヒルステート)が代表を引退して以降、下落の一途を辿っているが、世代交代の結果だけでなく、その過程も看過できない状態だ。
もはや国際大会での好成績は期待できない。このままでは近付く杭州アジア大会での成果も期待するだけ無駄だろう。無論、2024年パリ五輪の本選チケットも同様だ。
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