イ・ジョンウンの“首席合格”が話題になるなかで、韓国女子ゴルフの未来を担う新たな“予備スター”が誕生した。米国女子ツアーのシード権を争う「Qシリーズ」を13位タイで通過し、フルシードを獲得したチョン・ヨンインだ。
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チョン・ヨンインは11月4日(日本時間)、ノースカロライナ州のパインハーストリゾートで行われたQシリーズ(全8ラウンド)を通算1オーバー、577で終え、米国女子ツアー進出の夢を成し遂げた。Qシリーズは20位までにフルシード、45位までに部分シードが与えられる。
フルシードを手にしたチョン・ヨンインは、「私には2人のロールモデルがいます。引退したアニカ・ソレンスタムと、ユ・ソヨン先輩だ。ソレンスタムはもういないが、ユ・ソヨン先輩と同じツアー生活を送れることになってうれしい。2人は自己管理が徹底している。私もその能力を学びたい」と感想を話した。
チョン・ヨンインは、有名レッスンプロであるチョン・ウクヒュ氏の娘。父の影響で5歳からゴルフを始め、子供の頃から天才ゴルファーとして注目された。10歳で出場した2010年ワールドチャンピオンシップで優勝した後、米国ジュニアゴルフ協会主催大会で5勝を収め、2014年からは4年連続でアメリカのジュニア代表を務めた。昨年はピン・ジュニア・ソルハイムカップにも出場した。
米国女子ゴルフ協会は昨年7月、年齢制限規制の適用猶予申請を受け入れ、チョン・ヨンインにQスクールの受験資格を与えた。それまで米国女子ツアーが年齢制限を適用しない特例を受けた選手はレクシー・トンプソンとリディア・コの2人だけだった。そのおかげで彼女は高校卒業後、大学進学の代わりにプロ進出を選択し、今年の2部ツアーで活躍した。
身長163cm、平均262ヤードを飛ばす彼女の武器は、グリーン的中率76.3%を誇る洗練されたアイアンショット。韓国のゴルフボールメーカーVolvikはチョン・ヨンインの潜在能力に注目して、早くもスポンサーになっている。彼女はVolvikのゴルフボールS3を使って、今回のQシリーズでフルシードを獲得した。
チョン・ヨンインはアメリカ生まれだが、今年、韓国国籍を正式に取得した。これに対して彼女は「韓国でも小学生までゴルフをした。私はアメリカで生まれただけで、韓国人だ」と説明した。2週間行われたQシリーズを通じて一段階成長した感のあるチョン・ヨンインは、「ロングゲームにも自信がついて、早く大会に出たい気持ちだ。はやくも来年に期待している」と述べた。
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