後輩にバットで暴行した韓国プロ野球選手に退団処分が下された。
SSGランダースは7月13日、前日の12日に開催した自主懲罰委員会を通じて、バットを用いた後輩への体罰行為で物議を醸したイ・ウォンジュン(25)に対し、退団処分を下したと発表した。
球団は今回の事案がプロ野球の発展を阻害する深刻な事案だと判断し、球団が執ることのできる最も強力な制裁である退団処分を科した。
併せて同日、SSGは韓国野球委員会(KBO)にイ・ウォンジュンに対するウェーバー公示も要請した。
SSGは、イ・ウォンジュン以外にも後輩に罰を与えた残りの2選手に対しては、KBO賞罰委員会の結果によって処分を下すことにし、近日中に再発防止対策などの後続措置も発表する予定だ。
事件が発生したのは今月6日、仁川(インチョン)・江華(カンファ)のSSGフューチャーズパーク。そこで、選手Aが今年から入団した新人選手Bが「生意気」だという理由で全体集合をかけた。
そこで、選手Cが新人選手Bにバットで暴行を加えたほか、選手Dも罰を与えたという。その後、同日夜遅くにコーチが新人選手Bの体に傷があることを確認。翌7日に球団に知らせ、球団も直ちにKBOに口頭申告を行ったことで、今回の件が広く知られるようになった。
野塔(ヤタプ)高校出身の投手であるイ・ウォンジュンは、2017年のドラフトでSKワイバーンズ(SSGの前身)の1次指名を受けてプロ入りした。当時の契約金は1億7000万ウォン(日本円=約1700万円)だ。
ただ、プロでの活躍はこれといって特筆すべきことがない。2018年に1軍でデビューするも、成績は3試合(3.2回)1敗、防御率29.45。翌2019年も1軍登板は2試合のみで、2.1回を投げて1敗、防御率19.29に終わった。
2020年には27試合(19.1回)を投げて1敗、防御率7.45を記録した。その後、2021~2022年は兵役のため尚武(サンム)でプレーし、今季からチームに復帰したが、これまでに1軍登板はなかった。
そして、今回の暴行事件でSSGを退団することになってしまった。ドラフト1位投手として多くの期待を集めたイ・ウォンジュンは、最悪の結末を迎えることになった。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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