いじめ問題で揺れている韓国球界。
振る舞い1つひとつがどれほど重い意味を持つのか、本人だけが分かっていないようだ。
オリックス、ソフトバンク、マリナーズでもプレーしたレジェンド、イ・デホの講演中にサインの練習をしながら上の空だったのは、キウム・ヒーローズの新人、パク・ジュンヒョンだ。
パク・ジュンヒョンは今回の新人オリエンテーションに参加した選手の1人で、ドラフト当時、真っ先に名前が呼ばれるほど期待を集めた存在でもある。だが現在、彼はいじめ問題の渦中にいる。
本来なら自粛と反省が求められるタイミングだ。公の場で見せた振る舞いは、プロとしての資質すら疑わせるに十分だった。
イ・デホはオリエンテーションで、新人としての心構え、外からどう見られるかの重要性を説く講演を行った。その最中、パク・ジュンヒョンは何かを熱心に書き留めているようにも見え、注目を集めた。大先輩の金言を一言一句漏らさず聞いていたのかと思われたが、実態は違った。
昼休みに彼が席を外したあと、机上に残っていたのはメモではなく、サイン練習の痕跡ばかりだった。
もちろん若い選手であれば、早朝から続くスケジュールや暖かい室内環境の影響で集中力が途切れることはあり得る。だが現在の彼を取り巻く環境は厳しい。最も低姿勢で耳を傾けなければならない場面でサイン練習をしていたという点は、本人が事態の深刻さを十分に認識していないことを示すものだ。
彼は12月初め、忠清南道(チュンチョンナムド)教育庁の行政審判委員会から、いじめに該当すると認定する処分を受けたにもかかわらず、期限内の書面謝罪を履行しなかった。
ドラフト指名当時は嫌疑なしとされていた判断が覆ったことで、入団するキウムとKBOも難しい立場に置かれている。球団側は「入団前の事柄であり、懲戒の名分や制裁の根拠がない」として、選手の判断を待っている。KBOも対策の構築に時間が必要として、言葉を慎重に選んでいる。
パク・ジュンヒョンの沈黙が長引くなか、本紙『スポーツソウル』は、彼の法定代理人であるキム・ウィソン弁護士と連絡が取れた。キム弁護士は「もう少し待ってほしい。被害者側から先に連絡があり、面会を進めているが、まだ成立していない」としたうえで、「和解の場は開かれているが、誤解を減らすために公式コメントを出すには慎重にならざるを得ない。状況が整理されれば機会を設ける」と述べた。
いじめ問題に決着がついてこそ、グラウンドの上で胸を張ってプレーできる。その前に求められるのは、プロとしての基本的な態度だ。講演の場での落書きやよそ見は、彼がまだアマチュアの意識にとどまっていることを示している。
彼はもうプロだ。野球の実力の前に、人間性と姿勢で自らの価値を証明しなければならない。
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