【韓国の視点】半世紀以上ぶりの戴冠へ…韓国代表にとってアジア杯がベストタイミングと言える理由

サッカーアジアカップで韓国代表が目指すのは“優勝”ただ一つだ。

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5月11日(日本時間)、カタール・ドーハで行われたアジアカップ組み合わせ抽選の結果、FIFAランキング27位の韓国はマレーシア(138位)、ヨルダン(84位)、バーレーン(85位)と同じグループEに入った。

なお、日本(20位)は、イラク(67位)、ベトナム(95位)、インドネシア(149位)と同じグループDに入った。アジアカップ本大会は来年1月12日に開幕し、同年2月10日まで行われる予定だ。

64年ぶり3度目のアジア制覇へ

悪くない組み合わせだ。韓国はFIFAランクに応じてポット1に入ったことにより、日本や開催国カタールのほか、イラン、オーストラリア、サウジアラビアなどアジア内の強豪国とはグループステージで対戦しない。

韓国率いるユルゲン・クリンスマン監督も抽選結果を受け、「我々にとって良い組み合わせだ」と満足感を示した。

(写真提供=韓国サッカー協会)ユルゲン・クリンスマン監督

客観的な視点で戦力を分析しても、韓国がリードしている。

大会初戦の相手バーレーンとは、対戦成績で11勝4分1敗と韓国が優位を占めている。ただ、最後に対戦した2019年アジアカップの決勝トーナメント1回戦では、延長までもつれる接戦の末2-1で辛くも勝利していた。

ヨルダンは韓国が過去一度も負けたことのない国だ。最後に対戦した2014年11月の親善試合も1-0で勝利しており、通算成績も5試合で3勝2分としている。

もっとも、バーレーンもヨルダンも西アジアの伏兵であるだけに、簡単な相手と見ることはできない。

マレーシアは韓国がグループステージで対戦する3カ国内で最もFIFAランキングが低い。マレーシアは2007年に自国で開催したアジアカップ以来、16年ぶりに本大会に出場する。

順位は最も低いが、最も目を引くべき相手だ。というのも、マレーシアで指揮を執るのは、韓国サッカー協会(KFA)元副会長であるキム・パンゴン監督だからだ。同氏は国家代表監督選任委員会委員長も務め、2022年カタールW杯で3大会ベスト16の功績を残したパウロ・ベント前監督を招へいした人物でもある。

戦力は決して強くないものの、指揮官が韓国サッカーをよく知る人物なだけに油断は禁物だ。

何より、マレーシアはキム・パンゴン監督就任以降で結果を残している。特に今年1月の三菱電機カップでは、準決勝まで進出するなど底力を誇示した。

キム・パンゴン監督は抽選会後、「韓国は指折りの強豪国のうちの一つだが、我々はマレーシアに自負心をもたらすため、最善を尽くして競争する」と力を込めて伝えた。

(写真提供=韓国サッカー協会)キム・パンゴン監督(写真はKFA時代)

クリンスマン監督率いる韓国は64年ぶりのアジア王者に挑戦する。韓国は1956年、1960年大会で2連覇して以降、現在まで一度もアジアカップで優勝していない。

1972年、1980年、1988年、そして2015年の計4大会で決勝に進出したが、優勝まであと一歩のところで敗れた。前回の2019年大会ではカタールに敗れベスト8で敗退した。

今大会は優勝を狙うにふさわしい“ベストタイミング”だ。キャプテンのFWソン・フンミン(30、トッテナム)を中心に、DFキム・ミンジェ(26、ナポリ)やFWファン・ヒチャン(27、ウォルヴァーハンプトン)、MFイ・ジェソン(30、マインツ)、MFイ・ガンイン(22、マジョルカ)など選手も揃っている。過去にないシナジー効果が期待できる。

(写真提供=韓国サッカー協会)イ・ガンイン(左)、ソン・フンミン

クリンスマン監督は「アジアのチームはどこも良い戦力を持っている。簡単なグループはない。相手チームがどれだけ強いかを研究しなければならない」とし、「我々はグループステージを通過し、大会の最後まで戦うことが目標だ」と伝えた。

全24カ国で行われるアジアカップは全6組によるグループステージを行った後、上位1~2位の12カ国と3位の成績上位4カ国の計16カ国が決勝トーナメントに進出する。

韓国はグループEを1位で突破した場合、グループD(日本、イラク、インドネシア、ベトナム)2位とベスト8進出をかけて戦うことになる。2位通過の場合、グループF(サウジアラビア、タイ、キルギス、オマーン)の1位と対戦する。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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