“一発退場”ソン・フンミンをスポーツ心理学者が分析「グラウンド外で苦しむだろう」

加害者となったソン・フンミン(27・トッテナム)は、精神的なショックを受けたように見えた。

11月4日にイングランド・リバプールのグディソン・パークで行われたプレミアリーグ第11節エバートン対トッテナムの後半33分、ソン・フンミンがエバートンMFアンドレ・ゴメスへ後方から危険なタックルを行った。

【画像】危険タックルのソン・フンミン、失意する写真を入手

ゴメスはソン・フンミンのタックルを食らった後、トッテナムDFセルジュ・オーリエと衝突し足首を骨折する重傷を負ってしまった。

ソン・フンミンはこの一連の流れを目の前で目撃したことで、一発レッドで退場処分となったこととは関係なく、精神的に不安定な様子を見せた。エバートンの選手から慰労と激励を送られるほど、試合後もショックから抜け出せずに涙を流し、苦しんだ模様だ。

スポーツ心理学の専門家であり、KリーグのFCソウルやFC安養(アニャン)でプレーしたイ・サンウ(34)博士は、ソン・フンミンが試合中に相手のプレッシャーに苦しみ、精神的に不安定な状態に陥っていたことが今回の一件の発端であると意見を述べた。

イ博士は「ソン・フンミンは相手のプレッシャーによってストレスを抱えたことで、興奮状態に陥りメンタルを制御できていないようだった。余計な反則もこれに関連しているだろう。彼はどのチームからも警戒される選手であるため、今回のように集中的にプレッシャーを受けることがこの先もあれば、自らマインドをコントロールできなければならない。それができれば、同じ過ちは繰り返さないはずだ」と、精神的ストレスが要因であると分析した。

問題点は、一種のトラウマが生まれる可能性があることだ。

プレミアリーグ第11節エバートン対トッテナム戦で退場するソン・フンミン

ソン・フンミンは自身のファウルによって同じサッカー選手が深刻な怪我を負った場面を目撃したため、精神的に大きなダメージを受けただろう。実際、ソン・フンミンにメンタル治療を施すべきとの多くの声も上がっている。

イ博士も「彼はとても自責しているようだった。当分の間、ソン・フンミンはグラウンド外で苦しむだろう。当時の場面が繰り返しフラッシュバックされ、後悔の念が思い起こされるように見える。ソン・フンミンは今後、プレーしていない時間をどのように過ごすかが重要だ。負担は重いが、経験豊富なソン・フンミンなら自ら克服できるだろう」と述べた。

しかし、今回の一件がソン・フンミンのプレーに大きな支障を及ぼすことはないとイ博士は主張する。

イ博士は「ソン・フンミンはプロとして経験を多く積んできた選手だ。代表チームでも多く時間を過ごしている。普段から高いレベルでサッカーをしているため、あらゆる場面を直接的、間接的に見てきたはずだ」と、彼の経験豊富さを述べた。

そして、「ソン・フンミンのようにトップレベルの選手は、一度試合に入れば以前と同様のプレーを見せてくれるだろう。プレミアリーグのように観衆も多く熱狂的な応援を受けられれば、試合に集中することは難しくない。プロのアスリートが試合に完全に集中している状態をフロー状態と呼ぶが、ソン・フンミンの場合はとても高いレベルでプロとしてのキャリアを築いてきた。個人的には、今回の一件で集中力が落ちることもなく、プレーの水準が劣ることもないと見ている」と説明した。

付け加えて「ソン・フンミンはFWであることからも、本来タックルを仕掛けるポジションではない。トラウマが加害者に発生する事例はほとんどない。負傷した選手に問題が生じることはあるが、今回はそうではない。試合中にトラウマが生まれたり、試合に集中できなくなったりすることはないと予想する。今後、よりソン・フンミンが成熟できるきっかけとなるだろう」とコメントした。

グラウンドの外で苦しむことは増えるかもしれないが、いざ試合が始まれば以前同様に優れたプレーを見せてくれるはずだと、イ博士は自身の考えを述べた。

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