昨シーズン、142試合で打率0.349(553打数193安打)、23本塁打、113打点、OPS0.996を記録し、打撃部門5冠(打率、出塁率、長打率、打点、最多安打)、MVPまで獲得したイ・ジョンフは、WBCでも4試合で打率0.429(14打数6安打)、5打点、OPS1.071と一人気を吐いていた。
このように、現韓国球界最高のスターともいえるイ・ジョンフでも、日韓戦のプレッシャーは大きかったようだ。特に、オーストラリアに敗れ、日本相手に必ず勝たなければならない状況だったため、負担はさらに増したという。
「19時からの日本戦を控えて、18時20分頃にイ・ジョンフから電話が来た」と話し始めたイ・ヨンギュ。「本当に何かあったのかと思った。でも、すごく緊張すると言っていた。私もその気持ちをよく知っているので、これまでやっていた通りに自信を持ってやればいいと答えた。私は遠く離れているが、どうすれば気楽になれるか悩んだ」と当時を振り返った。
なおイ・ヨンギュは、2009年WBCでダルビッシュ有(36、サンディエゴ・パドレス)を相手に安打を放った良い記憶がある。
「ダルビッシュと私が出会ったのはあまりにも昔なので、どのように攻略をしなければならないのかと聞かれて、実は慌てた」と笑ったイ・ヨンギュは、「私が、もしもそこにいたならば、どうしただろうかと思いながら気楽に話した。スラーブやスロースライダーがあまりにも良いので、速いカウントでは速球を狙って打ってほしい。そして、2ストライク以降は遅いボールを狙って打てばいいなとアドバイスした」と、後輩に向けた助言を明かした。
そして「初戦で敗れての日本戦だったので、プレッシャーがとても酷かったはずだ」とイ・ジョンフを心配したイ・ヨンギュは、「東京ドームでの韓日戦は圧倒されるような雰囲気がある。そのため常に試合序盤が重要だと強調した。今回も3点を先制し、良い結果を期待したが、その点数を守ろうとしたため、選手たちが自分の技量を発揮できなかったようで残念だ」と後輩たちの敗北を惜しんだ。
またイ・ヨンギュは、イ・ジョンフが本当に重要な瞬間に連絡をくれたことに対して「自分なりにどうすれば楽になるだろうかと考えたようだ。そのような状況で私に連絡してくれたので、ある意味ありがたい」と話した。