大谷の一挙手一投足に対する関心は試合前に皿に集中した。
大谷がルーティン練習をする場面は、電光掲示板ですべて中継された。大谷が画面に映れば、そのたびに歓声が上がるのは当然のおkとだった。
また、試合前の練習中にはしばらく時間を設け、三塁側の観客席に座ったファンにサインをしたりもした。この場面も電光掲示板で生中継された。
試合前の選手紹介では、大谷は比べ物にならないような歓声と拍手を受けながら入場した。2017年10月9日、東北楽天ゴールデンイーグルスとの試合が日本での最後の試合となった大谷は、この日の阪神戦で「3番・指名打者」として先発出場し、1974日ぶりに日本で公式戦を行った。
試合に入ると、大谷はメジャーリーグMVPたる所以の怪力を発揮した。
侍ジャパンが1点リードした3回表、二死一、三塁のチャンスで阪神先発の才木浩人(24)のフォークをすくい上げ、中央フェンスを越える3ラン本塁打を放ったのだ。タイミングを奪われたように片膝が地面につく崩れたスイングだったが、見事正確にコンタクトし、軽々とホームランを放ってしまった。
続く打席でも、大谷は怪力の本塁打を放った。5回2死一、二塁のチャンスで、左腕の富田蓮(21)の142kmファストボールを打ち返し、再び中央フェンスを越える3ラン本塁打を放った。
大谷は普段よりもさらに過激なセレブレーションを繰り広げ、侍ジャパンの雰囲気を盛り上げるのに力を入れた。特に、バットが折れたにもかかわらず打球を観客席まで飛ばすパワーを誇示した。
もっとも、大谷自身は「時差ぼけで体調が100%ではない」とコンディションが完璧ではないと話していたが、最高のコンディションといっても過言ではない活躍だったのは間違いない。
試合後、ヒーローインタビューでマイクの前に立った大谷は再びファンの心をつかんだ。「まだまだ声援が足りないので、もっともっと大きな声援をよろしくお願いします」と、ファンを煽るような発言をして、会場内の熱気をさらに盛り上げたのだ。まさしく“アナザーレベル”の実力と品格で、人々が大谷にハマる理由がわかるようだった。
侍ジャパンは本日(3月7日)19時から、阪神戦と同じ京セラドーム大阪でオリックス・バファローズとWBC前最後の強化試合を戦う。
まさに“宇宙大スター”と呼べる大谷の熱風はどこまで、そしていつまで続くのだろうか。
(記事提供=OSEN)