そもそもソク・ヒョンジュンは、韓国代表が銅メダルを獲得した2012年ロンドン五輪、金メダルを獲得した2014年仁川アジア大会でいずれもメンバーに選ばれず、兵役免除の特例を得られる数少ない機会を逃してきた。前出の2016年リオ五輪も準々決勝で敗退し、兵役免除の対象となるメダル獲得には届かなかった。
そのため、少なくとも2018シーズン前までに韓国に帰国し、Kリーグクラブを経て尚武(サンム)などの軍隊チームでプレーしていれば兵役義務を果たすことができた。ただ、以降も欧州で選手生活を続けたため、兵務庁の兵役義務忌避者名簿に名を連ねることになった。その後もフランス国籍への帰化説などが報じられ、韓国から多くの非難が寄せられた。
ソク・ヒョンジュンはこれと関連し、韓国に復帰し尚武を通じて兵役を履行する計画を立てていたが、トロワが協力しなかったという。
実際、ソク・ヒョンジュンは昨年12月31日に自身のSNSで兵役問題について言及した際、「これまで海外クラブとの契約を解除するために協力書簡を送るなど努力してきたが、クラブ側では高い移籍金を支払うクラブにだけ送るために協力書簡を黙殺した。これにより、国内に復帰して尚武に行ける時期を逃した」と説明した。
また、「昨年夏、契約期間が1年だけ残り違約金も支払える水準となり、兵役のために違約金を払って契約を解除した。現在は無所属状態で、国防の義務を履行するために待っている」と、トロワ退団の経緯も伝えていた。
ソク・ヒョンジュンは併せて、「兵役問題により多くの方々に失望を抱かせた点をお詫び申し上げる。兵役逃れ、帰化説など多くの言葉あったが、そのようなことは絶対になかった。韓国国民として兵役を回避するつもりはまったくなかった。やむを得ない事情で遅れたが、兵役を履行するという考えは常に変わらない」と謝罪。
「まともな時期に兵役を履行せず、不必要な誤解を招いたことを改めてお詫び申し上げる。可能な限り早く国防の義務を履行する」と伝えていた。