元G大阪オ・ジェソク&元京都・石田雅俊 日韓元Jリーガーコンビが誓う韓国1部での“飛躍”とは?【現地取材】

韓国Kリーグ1(1部)の昇格組・大田(テジョン)ハナシチズンに新たなコンビが誕生した。元韓国代表DFオ・ジェソク(33)と日本人MF石田雅俊(27)の2人だ。

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昨年まで仁川(インチョン)ユナイテッドに在籍したオ・ジェソクは、今冬の移籍市場でDFクォン・ハンジン(34)とのトレードで大田に移籍した。大田は2年前から計3回にわたるラブコールの末、オ・ジェソク獲得に成功した。

2月13日、大田の春季キャンプ地である巨済(コジェ)の三星(サムスン)ホテルで本紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたオ・ジェソクは、「今回もオファーをいただいて、縁だと思いました。いざ来てみるとチームの雰囲気が良い。昇格組なので良い機運も感じられます」とし、「チームに溶け込むために努力しています」と近況を明かした。

オ・ジェソクの加入を監督と同程度に歓迎する選手もいる。それがまさに石田だ。

「一緒にご飯を食べて、悩みも聞いている」

かつてオ・ジェソクはKリーグでプロデビューした後、2013年のガンバ大阪移籍でJリーグに参戦。以降、FC東京、名古屋グランパスを渡り歩き、2020年までプレーした。

市立船橋高校出身で、2014年に京都サンガF.C.を通じてプロ入りした石田にも馴染みのあるスターだった。石田はSC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津にも在籍した。

実際、石田は2021年の江原(カンウォン)FC在籍時、仁川との試合後すぐにオ・ジェソクに近づき、挨拶したこともある。

「縁があるわけでもないのに、(石田が)先に来て挨拶をしてくれました。あとで一度食事をしようと言いましたが、こうして同じチームでプレーすることになるとは思いませんでした」というオ・ジェソクは、「今はいつも一緒に食事をしていますよ」と笑顔を見せた。石田も「(オ・ジェソクは)元々日本で有名な選手でした。なので、先に挨拶もしました」と語る。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)オ・ジェソク

オ・ジェソクはKリーグ1の舞台に再挑戦する石田にとって“メンター”のような存在だ。

というのも、2019年のKリーグ参戦から2部のチームを渡り歩いてきた石田は、2021年に江原FCを通じて1部に初挑戦するも出場機会に恵まれず、半年で当時2部の大田にレンタル移籍した経験がある。

また、当時プロ初のハットトリックを達成した直後には、ヒーローインタビューの場で「これまでのサッカー人生を振り返ると、自分は敗者だと思っています。それでも、こうして人生を変えられる試合がいくつもあります。いずれにしても、昇格のために人生を懸けます」と力強く宣言するほど、サッカーに対する真摯な姿勢を持つ選手だ。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)石田雅俊

そして昨シーズン、入れ替え戦を制して悲願の昇格を成し遂げただけに、石田としても2度目のKリーグ1挑戦で「証明しなければならない」という意志が強い。

「あの名言を聞いて“彼は本当にすごいな”と思いました」というオ・ジェソク。「僕も日本では外国人選手でした。だからこそ、一緒にご飯を食べて悩みも聞いたりしています。(石田は)サッカーを真剣に考える友人だからこそ、焦りが見えることもある。1部で結果を見せたいという思いが強い。それを乗り越えられるように助けるのが僕の役割です」と、石田の悩み相談を受けていることも明かした。

今や2人は、石田がオ・ジェソクのことを「ジェソギヒョン(ジェソクさん)」と呼ぶほどに親しくなった。

「(オ・ジェソクは)日本語がめちゃくちゃ上手い。ネイティブスピーカーの80~90%程度はあると思います」と驚きを伝えた石田は、「嬉しいです。日本語で会話すること自体が楽です。おかげで気分転換にもなります」と、オ・ジェソクの合流が自身に大きな力になると語った。

1部挑戦への確固たる意志を見せる石田。オ・ジェソクも昨季は負傷の影響でシーズンの大半を欠場した。だからこそ、2023シーズンを跳躍の年にしたい思いは強い。

「(大田では)自分がチーム内でもベテランの立ち位置なので、責任感がさらに生まれます」というオ・ジェソクは、仁川時代の先輩であるDFキム・グァンソク(40)、DFカン・ミンス(37)の名を挙げ、「あのヒョン(兄さん)たちのように、自分も一番前で(ベテランとしての役目を)進んで引き受けます」と覚悟を明らかにした。

「成功するために成功できる人になること。これだけを考えてやろうと思います」という石田も、「自分の生活から、サッカーに人生を懸けて挑戦します」と並々ならぬ決意を伝えた。

インタビュー後、肩を組んで写真を撮る石田(左)とオ・ジェソク

元ガンバ大阪のMFチュ・セジョン(32)がキャプテンを務める大田。来る2月26日のKリーグ1開幕戦では、ホームの大田ワールドカップ競技場で江原FCと対戦する予定だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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