今季の韓国プロ野球(KBO)では、イ・ジョンフ(キウム)とホセ・フェルナンデス(斗山)の最多安打王レースが激化している。
最多安打に加えて、2014年のソ・ゴンチャン(キウム)以来となる“200本安打”が生まれることにも、大きな関心が集まっている。
だからこそ気になるのは、他国のプロリーグで200本安打を達成したのは誰かということだ。日本のプロ野球で初めて200本安打を達成したのは、イチロー(2019年3月引退)である。
イチローはオリックスに所属していた1994年に210安打を放ち、日本プロ野球史上初めて200本安打を突破した選手となった。イチローの200本安打をきっかけに、その年から日本のプロ野球で“最多安打”部門が正式タイトルとして制定された。
イチロー以降は、2005年にヤクルトの青木宣親が202安打を記録し、アレックス・ラミレス(2007年・204安打)、マット・マートン(2010年・214安打)、西岡剛(2010年・206安打)と続いた。
そして日本プロ野球史上、最も多くの安打を記録した選手は秋山翔吾だ。西武ライオンズ所属時代の2015年に216本を放ち、今もなお史上最多安打選手として記録されている。
野球の本場、アメリカのメジャーリーグでは長い歴史とともに200本安打を記録した打者が大勢出てきた。注目すべきは、メジャーリーグのシーズン最多安打記録を持つのがイチローという点だ。
2004年に262安打を放ったイチローは、1920年にジョージ・シスラーが記録した257安打を84年ぶりに更新し、世界中の注目を浴びた。最多安打記録では、イチローの後にシスラー(257安打)、次にレフティ・オドールとビル・テリー(以上254安打)、アル・シモンズ(253安打)、ロジャース・ホーンズビーとチャック・クライン(以上250安打)、タイ・カッブ(248安打)、シスラー(246安打)、イチロー(242安打)と続いている。
目を引くのは、トップ10の中でイチロー以外の選手の記録すべてが20世紀初頭に作られたという点だろう。当時よりもさらに洗練され、発展した21世紀の現代野球で、メジャーリーグ最多安打記録を達成したイチローには、改めて驚きを感じる。
次に、200本安打突破と首位打者の関係性はどうだろう。
KBOリーグ唯一の200本安打を達成したソ・ゴンチャンは、2014年シーズンに打率0.370で首位打者を獲得した。
日本プロ野球初の200本安打を記録したイチローは1994年、200本安打突破とともに首位打者に選ばれた。メジャーリーグ進出後も、2001年と2004年に200本安打を達成し、首位打者にも選ばれた。イチロー以前のメジャーリーグ最多安打選手であったシスラーも、記録を打ち立てた1920年に首位打者に選ばれている。
しかし、必ずしも最多安打記録が首位打者を保証するものではない。
日本プロ野球歴代最多安打記録を持つ秋山は216安打を放った2015年に首位打者に選ばれず、打率0.363の柳田悠岐が選ばれることとなった。
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