身長178センチ・体重72キロの三笘は、左サイドから個人戦術をベースにウルブズの守備をかく乱した。前半9分、MFアダム・ララーナ(34)の先制ゴール時に起点となるアウトサイドパスを披露すると、同44分にはララーナのクロスからヘディングで同点弾をマークした。
勢いに乗った三笘は前半アディショナルタイム、後方からのロングボールをペナルティボックス左側で精巧なファーストタッチでコントロール。そのままペナルティエリア内に侵入しようとしたところを、相手DFネルソン・セメド(28)に倒され、レッドカードによる退場を引き出した。
チームに数的優位をもたらした三笘は、後半38分のMFパスカル・グロス(31)の決勝ゴールにも決定的な役割を果たした。ペナルティエリア内左側に侵入し、相手DFを振り切ってグラウンダーのパスをゴール前に送ると、FWデニズ・ウンダフ(26)を経由して最後はグロスがシュートをネットに突き刺した。
三笘は『BBC』が選出したプレミアリーグ第15節ベストイレブンで左サイドのFWに名を連ねた。
クルックス氏は「ウルブズを相手にした三笘のパフォーマンスはとても印象的だった。日本代表の彼はトップクラスの選手としての要素をすべて備えている」とし、「ソン・フンミンに非常に似ている。相手を恐れず、積極的にゴールを狙っていた」と評価した。
1997年生まれの三笘は、川崎フロンターレの下部組織、筑波大学を経て2020年に川崎でプロデビューした。
左ウィングを主戦場とする三笘は、初年度の2020年から30試合13ゴールの活躍を見せると、翌2021年には前半戦20試合で8ゴールをマーク。そこでブライトンのラブコールを受け、舞台を欧州に移した。
2021-2022シーズンはベルギーのロイヤル・ユニオン・サンジロワーズにレンタル移籍し、27試合に出場して7ゴールを記録。今季からブライトンに合流し、今節までに10試合(先発3回)を消化すると、今節でウルブズ相手にデビューゴール含む全得点に絡むハイパフォーマンスを見せつけた。
そんな三笘は、今月に開幕するカタールW杯に出場する日本代表メンバー26人に含まれている。はたしてブライトンでの好調ぶりを初出場のワールドカップで披露できるのか、若きアタッカーの飛躍に注目したい。