Kリーグ王者の底力を見せるときが来た。
全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースは本日(8月25日)、埼玉スタジアム2002で行われるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で浦和レッズと激突する。
決勝に進むために必ず乗り越えなければならない関門だ。全北現代は浦和に勝って決勝に進出してこそ、2016年以来6年ぶり3度目のアジア制覇に挑むことができる。
全北現代は昨季Kリーグ1(1部)優勝チームとして今大会に参加している。全北現代が浦和に勝てば、Kリーグ勢は3大会連続でACL決勝に進むことになる。
2020年は蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)が優勝し、昨季は浦項(ポハン)スティーラースが決勝でアル・ヒラルに敗れ準優勝にとどまった。今度は全北現代がKリーグを代表して決勝の舞台に出る番だ。
全北現代は今大会、グループステージで3勝3分を記録し、決勝トーナメントでは1回戦で大邱(テグ)FC、準々決勝でヴィッセル神戸をいずれも延長戦の末に下して準決勝に進んだ。現時点で未だ負けのない状態だ。
準決勝でカギを握るのは体力だ。去る7月30日から8月22日までの約3週間で、全北現代は計7試合を行った。中3~4日で休む暇なく強行日程を戦い、決勝トーナメントでは2試合連続で延長120分の死闘を繰り広げた。
すでに限界に近い状況であり、これを乗り越えるための強い精神面が求められている。全北現代率いるキム・サンシク監督も、「選手たちはかなり疲労しているし、負傷も抱えている」と伝えた。
ただ、悪戦苦闘のなかでポジティブな要素もある。ガンビア代表MFモドゥ・バーロウ(29)、ブラジル人FWグスタヴォ(28)の2人の外国人選手が試合を重ねるごとに本調子を取り戻している点だ。
両選手は神戸戦でともに1ゴール1アシストを記録し、チームの勝利に大きく貢献した。特にエース級の活躍を見せたバーロウには、浦和相手にも活躍が期待されている。
決勝進出の意志は強い。全北現代は現在、Kリーグ1で首位の蔚山現代と9ポイント差の2位にとどまっている。現実的に、逆転優勝を図るのは容易ではない差だ。
もっとも、全北現代にとって近年の優先順位はKリーグよりもACLにあった。決勝に進んで優勝に挑戦してこそ、Kリーグ1の優勝タイトルを逃したことへの慰めにもなる。
浦和は非常に強力な相手だ。J1リーグでは現在8位に位置しているが、ここ最近はとても雰囲気が良い。公式戦4連勝をマークしたなかで、同期間だけで一挙18ゴールを記録した。キャプテンの元韓国代表DFホン・ジョンホ(33)が負傷で出場が不透明なのを考慮しても、全北現代にとって確実に手ごわい相手だ。
それでも、全北現代は浦和に強い姿を見せてきた。過去3大会(2007年、2013年、2019年)と対戦したなかで、通算3勝1分2敗と全北現代が優位に立っている。今季ACLでも、横浜F・マリノスや神戸と対戦して通算2勝1分と負けていない。
難しい試合になることは間違いない。それでも、キム監督は「浦和の強みを無力化させ、我々がやりたいプレーを生かすことができれば、良い試合を披露できると思う」と声に力を込めた。
そして、「厳しい状況が選手たちをさらに団結させている。サッカーというスポーツは1+1が2にはならない。体力的に厳しいことは事実だが、選手たちのやろうという気持ちが強いので、良い結果を出せると思う。選手たちを信じて、勝ちたいという思いで試合に臨むつもりだ」と必勝を誓った。
■浦和要警戒!全北現代の「快足エース」ガンビア代表MFバーロウとは何者か
前へ
次へ