韓国プロ野球KBOリーグのキウム・ヒーローズに在籍するイ・ジョンフ(23)が、韓国球界を代表する“レジェンド”のイ・スンヨプ(45)、さらには実の父親であるイ・ジョンボム(51)の記録を一度に破った。
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イ・ジョンフは4月17日、蚕室(チャムシル)球場で行われた斗山(トゥサン)ベアーズ戦に「3番・中堅手」で先発出場。2-2の同点で迎えた5回表に逆転となる適時打を放った。
キウムはそれまで2回裏、3回裏に各1点ずつ奪われ、斗山に2点のリードを許していた。ただ、4回表にキム・ジュヒョン(26)の適時二塁打で1点差に詰め寄ると、5回表にキム・ヘソン(23)が適時三塁打を放ち、2-2の同点に追いついた。
そして、キム・ヘソンの次に打席に立ったイ・ジョンフが、相手投手チェ・スンヨン(20)が投じた初球のスライダーを見事にとらえ、左前に落ちる安打を放った。なお、試合は6-2でキウムが勝利している。
イ・ジョンフはこの試合で今季17本目の安打を記録するとともに、通算900安打を達成した。「23歳7カ月28日」「通算670試合目」と史上最短での大記録だ。
これにより、かつて千葉ロッテマリーンズ、読売ジャイアンツ、オリックス・バファローズに在籍したイ・スンヨプの持つ最年少記録「24歳9カ月13日」と、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボムの持つ最短記録「通算698試合目」のいずれも塗り替えてみせた。
イ・ジョンフはデビュー直後から数々の記録を打ち立てている。
デビュー初年度の2017シーズンには、高卒ルーキーとして史上初めて全144試合に出場し、高卒ルーキー初の打率3割、さらには179安打111得点でともにルーキーイヤーにおける最多記録更新した。
また、2019シーズンには「21歳21日」「369試合目」で通算500本安打を達成し、最年少&最短記録をともに更新した。
2020シーズンには49本の二塁打で新記録を打ち立て、2021シーズンには「22歳10カ月」「597試合」の史上最年少&最短で800本安打を達成。同年は打率0.360で首位打者にも輝いた。実父イ・ジョンボムも1994年に首位打者を獲得していたため、韓国プロ野球史上初となる“親子2代”での首位打者受賞となった。
そして今回、またしても最年少&最短となる通算900本安打の偉業を成し遂げてみせたイ・ジョンフ。2022シーズンも絶好調の活躍が見られそうだ。
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