八百長と金品授受で懲役1年、追徴金1900万円…韓国プロ野球通算100勝越えエース投手の悲惨な結末

金銭を受け取り、韓国プロ野球KBOリーグの試合で八百長を試みた疑いで起訴された元サムスン・ライオンズ投手ユン・ソンファンの有罪が確定した。

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大法院(最高裁判所)は3月31日、国民体育振興法違反の疑いで起訴されたユン・ソンファンに懲役10カ月の実刑を言い渡した原審を確定した。

ユン・ソンファンは去る2020年9月、知人から「週末の試合で相手に一度四球を許し、4回までに一定の点数以上失点する内容で勝負を操作してほしい」という依頼を受け、計5億ウォン(日本円=約5000万円)を受け取った容疑で裁判にかけられていた。

1審では、「正々堂々とした勝負を存立根拠とするプロスポーツの根幹に傷をつけ、優れた技量で立派な勝負を繰り広げることを期待する国民に失望感と裏切りを与えた」とし、ユン・ソンファンの有罪を認め、懲役1年、追徴金2億350万ウォン(日本円=約2350万円)の判決を言い渡した。

裁判部は判決理由について、「被告人はサムスン・ライオンズ所属選手として15シーズン通算135勝を達成し、サムスン歴代投手最多勝を保有していた」とし、「サムスン投手として初めて永久欠番の主人公となり得た被告人が、八百長と関連して巨額の金を交付されたという点で、国民に与える衝撃はほかの選手の八百長事件よりも大きい」と伝えていた。

2審でもユン・ソンファンの有罪が認められたが、ユン・ソンファンが指定された試合に出場できず、実際に八百長が行われなかった点などを考慮し、懲役10カ月、追徴金1億900万ウォン(約1900万円)へと処罰が引き下げられた。

そして今回、大法院は2審の判断に法理誤解などの問題がないとし、処罰を確定した。

ユン・ソンファン

サムスン生え抜きのスターだったユン・ソンファン

ユン・ソンファンはサムスン・ライオンズで投手として長く活躍した生え抜きのスターだった。2004年の入団から2020年までマウンドに立ち、通算425試合で1915イニングを投げ、135勝106敗28ホールド1セーブの防御率4.23を記録した。

ところが、2020年11月に違法賭博と関連した自身の疑惑が浮上すると、ユン・ソンファンは全面的に否定。債務があることは認めつつも、賭博や行方をくらましたことは事実無根だと釈明していた。

ただ、その後サムスンがユン・ソンファンを戦力外選手に分類して放出。結局、八百長の容疑などによる不名誉を避けられなくなってしまった。

ユン・ソンファンは去る2015年にも遠征賭博疑惑をかけられたが、当時は参考人中止措置が下され、違法インターネット賭博容疑も証拠不十分として無嫌疑処分が下されていた。

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