フィギュアスケート女子シングル、カミラ・ワリエワ(15、ROC=ロシア・オリンピック委員会)のファンたちが、キム・ヨナを猛非難している。
これは、キム・ヨナが「ドーピング規定を違反した選手は出場できない」と表明したことに対するロシアからの抗議だ。
先立ってキム・ヨナは2月14日、インスタグラムに「ドーピング規定を違反した選手は競技に出場できない。この原則は例外なく守られなければならない。すべての選手の努力と夢は同じように大事だ」という英文と、真っ黒の画像を投稿した。
選手名は明記しなかったものの、ドーピング検査により禁止薬物が検出されたにもかかわらず、CAS(スポーツ仲裁裁判所)がワリエワの出場を認めたことへの批判だということは想像に難くなかった。
この投稿直後、ロシアからと思われる非難コメントが殺到していたが、17日に行われたフィギュア女子シングルフリーでワリエワが4位に終わるとさらに激化。
当該投稿のコメント欄には、ロシア語と英語で、「あなたは15歳の女の子を壊しました。幸せですか?」「カミラはまだ15歳に過ぎない」「私たちは15歳のティーンエイジャーがバラバラになることを許しません」「あなたにはがっかりしました」といったワリエワを擁護するコメントが多く寄せられている。
なお、ワリエワは2021年12月25日の検査で禁止薬物トリメタジシンが検出されたことで暫定的に資格停止となるも、異議申し立てによりロシア反ドーピング機関(RUSADA)が資格停止を解除。
このRUSADAの決定を国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機関(WADA)、国際スケート連盟(ISU)が不服とし、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していたが、CASは14日、この提訴を却下し、ワリエワの出場を認めていた。
しかし、全米反ドーピング機関(USADA)のトラビス・タイガート委員長は17日、米『CNN』とのインタビューでワリエワが意図的にドーピングした可能性があるという見解を示し、「ワリエワのサンプルから検出されたトリメタジジンの濃度は1ml当たり2.1ngと分析された。ほかの選手のサンプルと比べて200倍ほど多い量」と指摘していた。
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