韓国体操史上2人目となるオリンピック金メダリストのシン・ジェファン(23)が、泥酔状態でタクシー運転手に暴行を加えた。
シン・ジェファンは今夏に行われた東京五輪で、2012年ロンドン五輪のヤン・ハクソン(29)の跳馬以来9年ぶりに金メダルを獲得した韓国男子体操跳馬部門のホープだった。ところが、思いがけないスキャンダルによって代表チームの選手管理に赤信号が灯った。
大田(テジョン)儒城(ユソン)警察署によると、12月15日午前1時頃、一人のタクシー運転手が儒城区盤石(パンソク)洞の道路でシン・ジェファンに殴られたとし、警察に通報した。
タクシー運転手は警察に対し、「シン・ジェファンに目的地を尋ねたら暴力を振るわれた」という趣旨の供述をしたという。警察は近くシン・ジェファン本人に事件の経緯を聞く予定だ。
【関連】「16歳年下の五輪女性金メダリストに性的暴行」元韓国代表男性コーチの懲役13年が確定
16日、体操界関係者の話を総合すると、シン・ジェファンは東京五輪後にパニック障害を発症し、今年10月の世界選手権、12月の国家代表選抜戦のいずれも最悪のコンディションだったという。
10月に日本で開催された世界選手権では腰の痛みとコンディション不良で出場できず、今月10~11日に韓国で行われた国家代表選抜戦でも、跳馬1本目に出場して棄権した。
シン・ジェファンを近くで見守っていた体操関係者によると、彼は不安症状が体に表出するほど状態が悪く、1回目の試技では0点に近い点数だったという。
シン・ジェファンが所属する堤川(チェチョン)市庁体操チームのイ・グァンヨン監督は、『聯合ニュース』のインタビューで「オリンピック以降にシン・ジェファンのパニック障害が深刻化し、専門家の相談を受けて好転していた状況で問題が発生した。選抜戦でまともに出場できず、代表に選ばれなかったことが悔しかったからか、事件当日に泥酔してこのような事態が起きてしまった」と説明している。
韓国体操協会は、警察の取り調べ結果が出次第、国民に対し謝罪をする案を検討している。
■【関連】酒に酔って従業員の顎を殴った韓国の元プロ野球選手、昨年はビール瓶で後輩の頭を殴る
前へ
次へ