全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースがKリーグ1(1部)5連覇を目前としている。
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全北現代は11月28日、アウェーのDGB大邱銀行パークで行われたKリーグ1第37節の大邱(テグ)FC戦を2-0で勝利し、勝ち点を73に伸ばした。
勝ち点で全北現代と並んでいた蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)は同日、水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスと0-0で引き分けたことで勝ち点71。これにより、全北現代は蔚山現代と2ポイント差をつけて単独首位となった。
総得点数でも蔚山現代(62ゴール)を大きく上回る全北現代(69ゴール)は、史上初のリーグ5連覇を目前としている。一方の蔚山現代は最終節での勝利が必須条件であり、且つ全北現代が敗れなければ優勝の可能性はない。
大邱FC対全北現代の試合ではかつての“英雄”がスタジアムに姿を見せた。元韓国代表であり、マンチェスター・ユナイテッドなど欧州で活躍したパク・チソンだ。
現在、全北現代のアドバイザーを務めるパク・チソンはこの日、クラブのホ・ビョンギル代表、ペク・スングォン団長とともにスタジアムを訪問し、選手に力を吹き込んだ。私用により来る12月4日には出国予定とのことだが、今回はるばるアウェーの大邱に駆け付けたようだ。
試合3日前には全北現代の選手とも会った。主将のDFホン・ジョンホ(32)は「特に話はしなかったが、存在感だけでも確実に力になったし、良い影響をたくさん受けた。チームが元気づけられたようだ」と満足感を示した。
後半戦開始前には興味深い場面もあった。600人近い全北現代サポーターから歓喜の声が挙がった。というのも、大邱FC対全北現代の40分後にキックオフした水原三星対全北現代で、蔚山現代のMFイ・ドンギョン(24)がペナルティキックを失敗したのだ。
これに応えるかのように、全北現代は後半開始2分で先制ゴールを決めた。日本人MF邦本宣裕(24)のコーナーキックから、流れたボールをホン・ジョンホが右足でゴールに突き刺した。これにとどまらず、後半41分には途中出場のMFムン・ソンミン(29)がカウンターから鮮やかなチップシュートを沈め、勝負を決めた。
対して、蔚山現代は訪れたチャンスをモノにすることができなかった。
前半のイ・ドンギョンのPK失敗に続き、後半25分にはMFウォン・ドゥジェ(24)のクロスをFWイ・ドンジュン(24)がヘディングで流し込んだが、VARの結果オフサイドと判定されノーゴールに。蔚山現代は最後まで攻勢を強めたが、得点が生まれることはなかった。
Kリーグ1ファイナルラウンドA(上位グループ)最終節3試合は、来る12月5日午後3時に同時キックオフされる。
全北現代は済州(チェジュ)ユナイテッド、蔚山現代は大邱FCをそれぞれホームで迎え撃つ。
試合後、全北現代のキム・サンシク監督は「素晴らしい勝利だ。選手たちは水原FC敗北(2-3)後に敏感になっていた部分があったが、それらをすべて忘れてしまうような貴重な勝利だった。最終戦で勝つための土台を作ることもできた」とし、「大邱FCが蔚山現代に勝つことを切に応援する」とほほ笑んだ。ホン・ジョンホも「最後の試合をカッコよく締めくくりたい」と闘志を燃やしていた。
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